短編・番外編

□にゃんにゃんにゃん!
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少しエロいよ注意!



今日は猫の日だなー、と思いながら、練習の後のドリンクをごくり。
目の端に映った、やけに笑顔な目金を見て、嫌な予感がした。違和感が働く。
飲むのを止めても中身はもう飲んでしまったし、周りの皆もごくごくと飲んでいく。
変わらずな皆を見て、杞憂か……と思ったのもつかの間。

ボフン!

「「「え」」」

俺、円堂、マックスは煙に包まれた。



***



「おい、大丈夫か!?」
「キャプテン!?」

皆がわたわたしている様子が、声音で伝わる。焦っているようだ。
げほげほと咳き込む俺達。だんだん目の前が晴れていき、視界に飛び込んできたのは驚いている皆と固まっている円堂とマックス。
どうしたんだ? と思いながらよくよく円堂とマックスの頭と腰に違和感。

「お前達、その頭としっぽ……」

少し震える指で、円堂とマックスを指す。

「え!? うわ……」
「耳……としっぽ?」
「猫耳みたいだな……」
「円堂は三毛猫、半田は黒猫、マックスは……」
「白猫、かな」

驚く円堂と、冷静に状況を見極めようとする豪炎寺と鬼道、そして帽子を取り自ら確認するマックス。耳はピクピクと動き、しっぽはゆらりと動く。
正直に言おう。犬よりも猫派な
俺が歓喜している。なにあれめっちゃ触りたい! もふもふしたい! なでなでしたい!
だがしかーし、ここはこらえないといけない。半田のKY、空気嫁とか言われたくない。堪えるんだ、俺!……キャラ違うとか言わないで。

「……半田」
「なんだ? 鬼道」
「……しっぽがすごく動いているんだが。犬みたいに」
「え」

ぴたりとしっぽが止まったのが、自分でも分かった。

「なにか、嬉しい事でもあったのか?」
「え、いや、その……」

言いよどんでいると、あぁ、と言いながらぽんと手を打ち鳴らす音が。

「半田、小さい頃から猫好きだもんなー」

やけに小さい頃を強調した円堂が、笑顔で言う。
その言葉から、幼なじみ達がそういえばという顔をする。

「そういう話だったら、僕に感謝してくださいよ」

眼鏡をくいっとあげながら告げる目金。シャレじゃないよ。というかやっぱりお前か。

「僕がとあるツテで入手した、“にゃんにゃんにゃん!猫になっちゃうお薬だにゃん!”をドリンクの3つにランダムに混ぜたのですが……」
「薬の名前が酷い」
「まさかこの3人に当たるとは……」
「誰のネーミングセンスだ」

ことごとくスルーする目金。自
分の世界に入ったらしい。こうなったらしばらくは戻ってこないので、目金は放っておく。

「な、なぁ、円堂……」
「なんだ、半田」
「……それ、触ってもいいか?」

耳を示しながら尋ねる。きょとんとしながらも、笑顔でいいぞ! と言ってくれたので、遠慮なく触りにいく。

「ん……」
「おぉ……」

ピクピクと耳が動く。やべえ、可愛い。猫最高。
そしてふと思い出す。こういう猫化の場合、猫耳としっぽって性感帯だよな。
好奇心が動くままに、しっぽへ手を伸ばし……。

「んにゃ!?」
『え』

ギュッと、根元を掴んだ。そしてそのまま指で輪っかを作り、先っぽまでするすると動かしていく。

「ふわぁあ、ああ」
「すげー……」
「……な、何やってんだよ半田!」

染岡が少し赤くなりながら尋ねてくる。他の皆も、だいたいが赤面している。

「円堂のしっぽを触っているだけだけど?」
「ドヤ顔しながら言うな!」

風丸も赤面しながら言う。そんな言葉に気にも止めず、今度は耳にも触る。

「んにゃあ、はん……やめ……」
「やーだ、止めないにょっ!?」
「おぉー。いい反応するじゃないー」

ふわふわ、さわさわ。
俺から生えているしっぽがピクピクと震える。

「んにゃ、マックス、んぅ……やめっ」
「っ……俺だって!」
「ふぁっ、えん、どーまで……ん、にゃん!」

にゃんにゃんにゃあにゃあ

俺を中心に大きな猫がじゃれあう。
やべぇ、抜け出せないんだがこの状況。誰か助けて! と思って見渡すも。

「和むな……エロいけど」
「そうだな……やけにエロいけど」

「ふふふふふ、いくら稼げますかねぇ……」パシャパシャパシャ
「お、音無、半田を2枚!」
「全員分をそれぞれ2枚!」
「俺も!」「僕も!」「私も!」
「まいどありー」

うん、カオスだね!
誰か助けろ。切実に。



にゃんにゃんにゃん!


***
一之瀬はいない。鬼道はいる。
時系列なんて無視してまえ←
三毛猫のオスは稀少って知ってるけど、そこは円堂だから←
 

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