戦国
□儚くて夢にも人を見つる夜は
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「な…小十郎?」
政宗の目の前に、捕縛された小十郎が引き出された。
「AH〜、テメェ…何のつもりだ?」
猿轡をかまされた忠烈の士の姿に、濁りかけた眼に再び怒りが宿り、政宗は半兵衛を睨み付けた。
「その瞳だよ、蒼竜。忘れずにいたまえ。」
心底嬉しそうに笑うと愛撫を止め、先程より烈しく鞭を打つ。
「がっ…!」
「…っ!」
鞭を振るい主の肉を裂く半兵衛に、小十郎は猿轡を噛みながら烈しい殺気を込めて睨み据える。
蒼竜と竜の右目を前に、半兵衛はひっそりと艶笑を浮かべた。
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「ここで見てて貰うといい。」
そう言い放つと、背後から政宗の雄を両の手で柔らかく包み、小十郎の目の前でゆっくりと擦り上げ始めた。
政宗は驚怖し、激しく拘束が鉄の音を鳴らすが、逃げ場は無い。
易々と手に捕らえたそこを、同じく驚き入る小十郎に見せ付けるようにじっくり嬲る。
やがて動きに反応するように、熱は徐々に質量を増していく。
「!止め…っ」
ヌルリと染み出した尖端を親指で転がし、手に絡めては擦る。指で、爪で、なぞり揉みこむ粗野で猥雑な所作。その刺激にも反応する浅ましい自身に、政宗は唇をきつく噛んで懸命に堪えた。
しかし、下腹部に集まる熱が、むちゅむちゅと溢れる淫猥な音に神経を高ぶらせて行く。肉棹は激しく脈打ち、急速に出口を求め、半兵衛の愛撫に合わせて腰が知らずに動く。
「Sitっ…!や…ぇ…」
声は掠れ、涎が止まらない口元は、空気を求めてひゅうひゅうと体中で呼吸する。
白い喉を晒しながらのけ反る蒼竜の姿は、勇烈な彼からは想像が付かないほど扇状的で、見る者全ての欲情を駆り立てる。
「腹心の部下の目前で無理矢理快楽を引きずり出され、曝される…。なんて背徳的な行為だろうね?」
半兵衛が耳元で囁く冷たい台詞に、政宗は全身にザワリと鳥肌が立たせた。
「…そろそろだ。」
そう言うと、震える政宗の尻に鞭を激しく打ち下ろした。
「がぁあ…ああああっっ」
肌を裂く鋭い痛みはギリギリの理性をぶつんと焼き切り、弾かれた様に政宗は欲火の熱を飛ばした。
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