Novel

□兄妹ゲンカ
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「離さんか!!」

「絶対イヤ!!」

「ちょ、二人とも。落ち着いて…」

「落ち着けない/るか!!」

さて、なんで俺はこんなことになっているのだろう…

少年・沢田綱吉は涙ぐみ、そう思いながら笹川兄妹の間にいた。


《兄妹ゲンカ》


それは、母・ナナに頼まれランボを捜しているところだった。

「たく、ランボの奴どこにいるんだ?」

綱吉は周りを見ながら、並盛公園に行こうと歩いていた。

ドドドドドッ

「ん?なんだ?」

商店街を少し過ぎたところで、後ろから地響きのような音がして振り向くと、二つの影が此方に向かって走ってきた。

ちなみに1人は「極限〜〜!!」と叫んでいたので、綱吉はその影が誰なのかわかってしまった。

(あぁ、休日まであの兄妹ゲンカが始まるのか…)

綱吉はあきらめのため息を吐き、二つの影が向かってくるのを見ていた。
「綱吉一緒にボクシングをしないか!?/ツナくん一緒にお買い物しよ?」

「へ?」

綱吉は同時に言われてしまい、どうしようかと悩んでいると、二人はお互いを睨みつけた。

「お兄ちゃんは部活があるんでしょ!!
さっさと部活に行ってよ!!」

「部活には綱吉も連れて行くと決めている!!
京子こそ、いつも一緒にいる友達と買い物でもいかんか!!」

「誰がそんなこと決めたの!?
花は今日用事があるし、私はツナくんとお買い物してるの!!」

京子はそう言うと、兄・了平から少し離れ綱吉の腕に自分の腕を巻きつけた。

「き、京子ちゃん!?//」

「ム!極限に離れぬか京子!!」

それをやられた綱吉は頬を少し赤らめ、了平は額に青筋をたてて京子を綱吉から離そうとする。

「イヤ!!」

京子は力強く綱吉を腕を抱き、離れる様子を見せない。
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