-Lifily-〜CLANNAD×Fate〜

□交差
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「…ヒデブッフォ」


意味不明な声と共に布団に倒れこむ。勿論客間に用意してもらったものだ。


「アンタ、その意味不明な声何とかしなさいよ」


「今はパス…」


大量の竜牙兵…それも並の人間では相手できない者を何十も相手にした俺と士郎は疲れきっていた。


「でもなんとか…なったな」


「ああ…」


答えて手を見る。
今までの『声』とはっきり違う声。そして今までに無い明確な…しかしながら一時的な能力の増長。感覚だがあの声の感覚は…


「…町」


この『町』…それは今床に臥せっている彼女の半身、ならば家の前で戦っていた俺に彼女が力を貸してくれたと…?
俺の思うことは、この町に通じるのか…?


「剛毅木訥仁に近し、か…」


「何よそれ」


「普段投げてる辞書でも見とけ」


今は何も答えてくれない。
今まで俺は何から何まで考えづくでやってきたけど、意志の強さが必要だってことか…
…たく、自分自身が憎たらしい。


「普段から投げてなんか無いわよ」


「…さっきだけで国語辞典、漢和辞典、古語じ…」


ドゴンッ!


「…今…英……和」


……元気だな、お前…


………


「…ハッ!」


「あ、起きた?」


「……」


…はっきりと覚えている。昨夜、「英」と「書」の字がはっきりと網膜に叩きつけられたのを。


「…斬新な寝かせつけ方だな」


「そりゃどうも。ま、音の割にはいい寝顔だったわよ」


「マジか」


どうせ士郎はもう起きてるだろう。有り得ない会話をしてから寝起きの脳をフル回転させる。


セイバーを奪われた。戦力の大部分…陸軍が戦車を失ったぐらいの損害だ。
更にセイバーは俺の説明を聞いているし、
こんな状態で敵に会っちまえばまず、俺たちは敗北する。
…となれば、手を組むだけ。


それに完全に出し抜かれたわけじゃない。俺は未だにセイバーに対して「伝えていない情報がある」


…それは低い可能性…三神悠という青年が、俺と同じようにこの世界のことを知っているのなら…
あの物語の結末、そして今ここにいる少女の力、世界の根幹二つを知る勢力があれば勝機は十二分にあるはず…


「…協力するか」


幸いあっちが悪人じゃないってことはわかってる。願わくばあの魔術師にやられていなければ良いが…
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