-Lifily-〜CLANNAD×Fate〜
□再会−背負った宿命
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「ぐ…あ…」
体が妙に重い…ゆっくりと目を開けると…
「あ、案外早く起きた」
「……あべしっ!?」
…目を開いた瞬間に杏が覗き込んできた。
「何よ。そんなに驚かなくてもいいでしょ」
「いや…驚く」
いきなりこんな美人が覗き込んできたらそりゃあまあ。
「気がついたのか?」
隣からもう一人…って衛宮士郎だし。
マジでCLANNADとFateなんだな…あらためて認識。
とりあえず訳がわかんないと肩をすくめて見せる俺に、
「アンタいきなり苦しみだしたのよ。それでこの人に助けてもらったの。ま、すぐに静かになったから…あんまり心配してないけど」
最後のほうは少し顔を赤くして目を逸らす杏。あ、やっぱ可愛い。
「俺は衛宮士郎だ。よろしく。ここは俺の家なんだけど…お前の名前は?」
「俺は掟堂誡…悪いな、助けてもらって。学校遅れるだろ?」
もう時間や日付の錯誤にはごまかされないぞ、と周囲の状況やらなんやらから推測した状況をついでにつけて聞いてみる。
「ホントよ。アンタのせいで一時間目すっぽかす事になっちゃったじゃない」
ほ…合ってた。
「…え?俺が寝てたのってそんなに短かったのか?」
「そうよ。だからそんなに心配してないって言ったじゃない」
あれ?にしてはかなり苦しかったような気が…
「う…」
やべ、思い出してまたぶり返してきた。
「…藤林さん、先に行っといてくれないか。少し話したいことがあるから」
「何?知り合いだったの?」
こちらになげかけられる視線にはさあ?と肩をすくめる。
「いや…なんていうか…」
「?まあいいわ。あんまり気になんないし…それとあたしのことは杏でいいわ。それじゃあ後はよろしく」
「あ、ちょっと待った」
駆け出していく杏に待ったを掛ける…これは確認しておかないとな、一応。
「何よ」
「二人とも…学校はどこだ?」
「俺は冬木市立光坂高校だ」
「あれ?あたしもじゃない。…へ〜、アンタもあそこだったんだ」
うん、本当にごちゃ混ぜだ…
光坂高校は私立だっただろ〜とか細かい突っ込みはなしにして…と。
「早くしないと二時間目に間に合わないぞ?」
またもガヤガヤやりだしそうな杏に言っておいた。
「何よ。止めたのはそっちじゃない」
「もう用済んだし」
不満げな顔をしながらも部屋を出て行く杏…
…足音もしなくなったところで士郎が口を開いた。