転生の学園

□夢が現実
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雷夢から夢の話をされた次の日…

私は雷夢と同じクラスの竹谷八左ヱ門をよびにいった


「竹谷君いますか?」

その辺りにいた男子にそういうと
すぐに呼んでくれた

意外と親切だ


「竹谷〜お客さん…女の!」

「へ?」

「なんだ?告白か?この色男」

「いやいや違うだろ!!」


いや…やっぱり男子はくだらないな


「はっちゃん…ちょっといい?」

「…あぁかまわねーぜ」


あいさつと同時に矢羽音で八に用件を伝える


「ちょっといってくるわ〜」

「マジで告白!?」

「ちがうつーの!」


私の耳にはうるさい教室の声なんて入ってこなかった


「そういえば勘右衛門は?」

「トイレよってからくるって」



in屋上


「んで兵助どうしたの?」

「勘ちゃんいきなりでてくんのやめてよ」

「まぁそれはいいとして…で兵助?」

「八左ヱ門が無視したー」

「うん…雷夢が…雷夢が雷蔵の時の記憶を思い出しそうなんだ」

「うへぇ!?本当かい?」

「雷蔵の記憶をねぇ…」


私達は人にはない前世の記憶がある
とうの昔、忍として生きてた男として生きてた記憶

すごく楽しかった記憶
すごく辛かった記憶

みんなとお笑いあったり
みんなと友情を築いてみたり


この手を汚したりもした



いろんな記憶があるのだ


「しかも…多分あれは三郎と別れたときの記憶だと思う…」

「三郎か…」

「どこにいるのかねぇ…」


そう。あの時代双忍とよばれていた
鉢屋三郎と不破雷蔵

今この時代、今の雷夢…雷蔵はいるが
三郎はいないのだ


「そら…みんながみんな転生しているとは限らないけど…雷夢が…雷蔵がいるのに、三郎はいないなんて…」

「兵助…」

「私ははっちゃんや勘ちゃんに会えて嬉しい」

でも…

「この気持ちを雷夢に知ってもらいたい、雷夢と語りたい」

「あぁ」

「うん。そうだね」

「勘ちゃんがいてはっちゃんがいて、雷蔵と三郎がいて、私がいる五人じゃぁなきゃ意味ないよ…」


三人じゃものたりないよ…
雷蔵?三郎?


「そうだな…いつも五人一緒だったもんな」

「うん。当たり前だった」


あぁ…私は何をやっているのだろう
皆をこんな気持ちにさせて

最低だ…私は

でもこの気持ちはおさえきれないんだ
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