転生の学園

□幸せお裾分け
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「俺、昔からお前の事好きだったんだぜ?」



今は真琴が一番だけどなー
そう言って来た昔からの幼なじみは
自分の前の席に腰をおろしている

いきなりなんだと思いながら
幼なじみの言葉に耳を傾ける


「記憶戻るまではずっと好きだったんだよな、
でもさそれは異性に対しての好きじゃなくて
妹的な?守らなくちゃ的な好きだったんだよな」


お前昔からけなげってか脆いってかなぁ?

けなげで悪かったね
ってかいきなり何?幼なじみの言いたい意図が見えない


「結局ハチは何が言いたいの?」


ハチはきょとんとした顔を向ける
きょとんとしたいのはこっちの方なんだけど


「ん−?いやぁな雛乃も俺の事満更では無かっただろ?」


…まぁ確かにハチには幼なじみ以上の感情を抱いている
他の人には確かに抱いていない感情である
だからハチが言っている事は間違っていない


「ハチのいう通りだよ?私ハチの事好きだよ?」

「やっぱり?でも…それは俺が言った事と一緒だろ?」


…?兄弟とかに感じる愛ってことなの?


「ん−?そうなのかな…?」

「じゃぁあの人の事は…?」

「べ…別に関係無いじゃない?」


なんで今さら…
だってあの人はまだ私の前にいないんだよ?


「なぁ…雛乃。三郎と雷夢が会えたんだから…可能性はあるぞ?」


「でも私の事覚えているかわかんない」


そう、記憶がある方が異常なんだから


「別にもうお前は幸せになっていいんじゃないか?」



いいのかな?
淡い期待を持ってもいいの?
タカ丸の事を好きでもいいのかな?


「……期待してもいいのかな?」


「もちろんだろ?俺は期待して真琴に会えたしな」

「そうだね。やっと思い通じたんだったね」

「やっとで悪かったな!」


そうだね…期待していいのかな?
いいんだね。
自分の気持ちに素直になろうかな?

そしたら…三郎と雷蔵みたいに
ハチと伊賀崎みたいに


私もタカ丸と出会えるかな?



「やっぱり私八左衛門の事好きだよ」


私は笑顔で言ってやった

ありがとうハチという思いを込めて



「そりゃどーも」


ハチもそう言いながら笑って返してきた



END
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