short story

□おおいぬ座の物語
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《おおいぬ座の物語》





「うわぁっ!!観てくださいよアスナさん!!星がスゴく綺麗ですよっ!!」


「まったく、ネギの奴ガキね〜。でもホントに綺麗っ!!」


「ふふっ アスナも子供みたいや。」


「お嬢様、暗いので足下にお気を付け下さい。」



学園都市市内の住宅街や教育施設から離れた森の中、ログハウス風の一軒家の周囲で少年や少女の愉しそうな話し声。


満天の星空の下、余りに見事な煌めきに口々に賞賛の言葉が飛び出してくる。


本日は皆で天体観測のためにこの場所に集まったのだ。


「全く騒がしくて叶わん。茶々丸たっての願いでなければお前達などすぐに追い返しているところだ。」

「楽しそうで何よりです。マスター。」


金髪の吸血鬼とその従者もどことなく楽しそうな雰囲気だ。

「マスター、今日は有難う御座いますっ!!」


ネギの嬉しそうな感謝の言葉にエヴァンジェリンが ふんっ、 とそっぽを向く。


「礼なら茶々丸に言え。」



「有難う御座いますっ!!」


茶々丸に向かって満面の笑顔を浮かべながら言う。


「あ…いえお役にたてたのなら幸いです」


茶久丸がどこかぎこちなく応える。



「小さい時はせっちゃんとよう観たな〜。」


「はい、懐かしいですね。(屋根に登ろうとするお嬢様を必死でお止めしたっけ…)」
 

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