イベント*企画

□幸せそうな横顔。
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『お誕生日おめでとうっ』





仕事終わり、楽屋の一室を借りて山ちゃんの誕生会が開かれた。
サプライズだったから山ちゃんはびっくりしたようで、感動したのか目は潤んでいた。





「おっ、山田泣いてる〜」




「なっ…、泣いてないってばっ」





光君がからかうと山ちゃんは顔を真っ赤にして、否定した。
そんなこと言って嬉しそうな顔してるのが見え見え。
すごく可愛い反応だけれど。






物凄く大きなケーキは育ち盛りの少年10人によって瞬く間に消えていった。
勿論、苺はすべてパーティの主役の胃に消えたわけだけれど。








「ははっ裕翔鼻の頭にクリーム付いてるぞ」




「えっ、うそっ」





「ホントだって。たく、どんくさいなあ」






笑って指で拭ってそれをぺろりと舐めた山ちゃん、僕は赤くなり固まったまま笑う山ちゃんを見つめる。






「ホント、今日は嬉しかったなあ」




「よかったよかった、おめでとう山ちゃん」





「ありがとっ、裕翔」





にこっと微笑んでから山ちゃんは大ちゃんに呼ばれてまた苺を貰いにいってしまった。






「ありゃあ、苺食い過ぎだよな」




「ホント、お腹壊しちゃうじゃんね」




「まあ大丈夫だろ、山田だし」





薮君が僕の隣りに座る。山ちゃんを馬鹿にしたような口調だけど、薮君はすごく嬉しそうな顔をしていた。






「薮君ってなんかJumpのお兄ちゃんみたいだね」



「あははよく言われるんだよなあ」







薮君が笑う、その裏の扉の方に居る山ちゃん。
知念と2人で、楽しそう。





『おめでとうっ、涼介』




『ありがとうっ』








その笑顔が誰に言われたおめでとうのときよりも輝いていて、嬉しそうだった。

甘い雰囲気の2人を余所に僕は、残りのケーキを口に入れた。














幸せそうな横顔。







報われない、
分かっていても諦められないのは、


幸せそうなキミの横顔に惚れてしまったから。



















end。


えっ、山田誕生日なのに裕翔が主役?
しかも主役報われないのかよっ!


そう思った方…はい、正常です…














HAPPY BIRTHDAY涼介
 

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