桜吹雪が僕らを包む

□111御題
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諦める

Yuya→?






諦める、ことには昔から馴れていたから今回だってどうってことない。

全然へっちゃら。
悔しさなんて微塵たりともない。
痛くも痒くもない。



だいじょうぶ。
だって諦めるのはいつものことだもの。




怖くない。
だいじょうぶ、だいじょうぶ。










「高木…?」




「ああ、有岡くんどうかしたの?」




「どうかしたはそっちだろ?なんで泣いてるんだよ…?」







泣いている?
そんなはずないよ、だって諦めるのは馴れているんだもの。






「ほら…」





有岡君は俺の手を掴み頬にくっつけた。
じんわり濡れた頬から泣いていることを受け入れた。







ああ…俺泣いている…。










諦める





涙だけが
正直だった













end

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