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□夏色
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ゆず「夏色」曲パロ






ジリジリと焼けるような陽射しは体力と水分を奪ってゆくような陽気。
なのに俺たちはクーラーの効いた部屋でのんびりでなくわざわざ外に居る。
アイスキャンディーを咥えて自転車に乗って海までの道のりを急いでいる。漕いでいるのは健人で後ろに乗っているだけだけれど。
言い出したのは健人。
暑いから正直乗り気ではなかったけれど、きっと海に着いたらあいつは楽しそうに笑うんだろうなと思うと断る気にならなかった。


「風磨ーこの先カーブ過ぎたら下り坂だからちゃんと掴まってろよぉー」


アイスを咥えてだから少しくぐもっていたけれど大声で叫んでいる。
アイスはもう溶けて、顎や首にオレンジ味の溶け汁が伝って気持ちが悪い。
それは前で漕いでいる健人も同じでグレープ味の紫色が首を伝っている。

カーブを曲がると青い海が道路のずっとずっと先に見える。
健人に少しだけ体を寄せてぎゅっと掴まった。
緩やかな下り坂を下ると気持ちいい風が二人を包んだ。
まだ首や顎は気持ち悪いけどこれから行く海がすごく楽しみに感じた。


「健人」


「んー?」


「もっとくっついていい?たぶんアイスの溶けたやつがくっつくけど」


「いいよ、海で洗えば良いし風磨にくっついてもらえるなら」


「海で洗うんだ…」










夏色




ジリジリ肌を焼く陽射し。
だけれどまた少しだけ回した腕に力を込めた。












end
リクエストしていただけた健風を書いていたら書きたくなってしまい書きました。
健風はベタに甘いと思います。
中学生のような恋愛をしてくれるのが健風であってほしいとつくづく思う今日この頃です^^*
それとみなさん海で服洗うと真剣に言った健人サンを笑ってやってくださいね←
ここ半年で一番書くのが楽しかったですね。

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