桜花ニ賦ス

□さくら 四十三
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「リ、リボーン。」
「何だ。」
「佐久良さんがマフィアって、本当?」
「本当だぞ。」
 
 えー。
 すっごく普通の子なのに!?(虐められてはいるけど。)
 
「チリエージョファミリーの人間は、味方に付けりゃ、かなり役立つぞ。」
「味方に付けるも何もオレはマフィアにはならないって!」
 
 すると、銃を突き付けられた。
 
「あのファミリーは戦闘力は皆無に等しいが、特殊な権限を持ってるんだ。」
「『特殊な権限』?」
「それは獄寺にでも訊け。
 只の顔見知りじゃなさそーだからな。下手したらオレより詳しいだろ。」
「えーっ。」
 
 獄寺君の知り合いなんて、余計ヤバイマフィアっぽいじゃないか。
 
「あ、あと、蝶がどーのこーの言ってたじゃないか。」
「あぁ、チリエージョファミリーは“蝶の四羽”の一つだからな。」
「“蝶の四羽”?」
「蝶が特別扱いしてる四つのファミリーのことだ。」
 
 どんどん分からなくなってくる。
 
「あの…蝶って?」
「そんなことも知らねーのか。」
「知る訳ないだろ!」
 
 また銃を突き付けられた。
 理不尽なっ。
 
「蝶は、イタリアンマフィア界最大の情報屋だ。」
 
 情報屋…。
 情報屋ってことは、情報を教えてくれたりするんだよ、な。
 でも、なんか、もっと凄そうな感じがするんだけど。
 
「それで?」
 
 続きを促してみた。
 
「それだけだ。」
「…は?」
「それしかわかんねー。」
 
 なんだよそれっ。
 
「それだけしか解んない位、蝶は凄い存在なんだ。」
 
 リボーンがそれしか知らないなんて冗談だろ。
 そう思ったけど、リボーンの顔は、真剣だった。
 
(ツナ視点)


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