♪番外編、短編集♪
□悩み事
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「悩み事」
フェシー=エンディルは、星の国に訪れていた。久しぶりに、星の国の人たちに挨拶に来たのだ。
ふと見ると、ミミリンがいた。フェシーは声をかけた。
「やあミミリン。」
「ん?あぁ……フェシーか……。」
ミミリンは元気なく答えた。
「?ミミリン、どうしたんだい?」
フェシーは気になってミミリンに聞いた。
「あぁ…実はな……」
ミミリンは、リッキーが1人で何かを悩んでいるとのこと。
でも、それを自分に打ち明けてくれないので、心配していたところだったとか。
「なるほどな……。」
「もう数日前からなんだ。ご飯も少なめしか食べないし、何かあったのかなと思うと、ほっとけないし……。」
ミミリンはそれ以降何も喋らなかった。フェシーはミミリンに様子を見てくると伝え、その場をやり過ごした。
一方の星の国のある部屋では、もう1人何か考え事をしている人がいた。
ラメール=シルバーナイトである。彼女はため息をついた。
「ラメール様……どうなされたのですか?」
青年らしき男がラメールに話し掛けた。
「うん?テルク…?なんでもないわ。気にしないで…。」
テルクと呼ばれた男は、そんなラメールに反発した。
「何でもないわけないでしょう!そのようにしていては、これから先星の国を治めるにあたりどう対処すべきか、分からなく…」
と、言ったところで部屋のドアがノックされた。
「誰?入っていいわよ。」
入ってきたのはフェシーだった。
「フェシー殿…。」
「ラメールも考え事か。どうしたんだ?」
「うん……リッキーのことよ……。」
ラメールも同じく、リッキーの元気のない様子にとても心配していたという。どうすればいいかがわからないため、ここで考えていたという。
「気になるか……なら、一緒に行ってみよう。そしたら分かるかも……。」
ラメールはその言葉にやや戸惑ったが、しばらくして頷き、テルクとともにリッキーのいる部屋へ訪れることにした。