短編
□P4短編
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堂島家の月森の部屋。
其処で戦いは始まった
「…あ、相棒…す、まねぇ。俺はもう…ダメみたい…だ。」
息も絶え絶えな花村は、途切れ途切れにそう呟いた。
月森は大粒の涙を流しながら叫んだ。
「花村喋るな!!大丈夫、大丈夫だ!!今助け「月森先輩!!」」
しかしそれを止める者がいた。
巽完二。
月森、花村、そして俺、ナナシの後輩だ。
完二はただ辛そうに、今にも泣き出しそうな声色と表情で…言った。
「先輩…花村先輩は…もう」
完二はそこで言葉を切った。
最後まで言う必要はない。
皆理解している。
もう帰ってはこないのだ。
彼は…花村陽介は…
しかし、俺は花村に見向きもせず一心不乱に目の前の敵を斬り続ける。
そして俺は意気消沈している連中に向かって叫んだ。
「落ち込んでいる暇があったら手を動かせ!!お前らは…花村の死を無駄にする気か!?」
その俺の言葉に月森、完二は強い意志のこもった瞳を俺に向け頷いた。
そして激戦の末に…敵は地に伏した。
「やっと終わったぜ…ラ○シャンロン…」
「いやあ、長かったっすね先輩」
「ああ、花村が二死したときはどうなるかと…」
「すまねえ」
「罰として花村は素材剥ぎ取っちゃ駄目の刑だ。」
「ひどいっ」