銀魂夢小説2(高杉)

□贅沢な悩み
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私の彼氏、高杉晋助はよく出来た男だと思う。
ルックス…まぁちょっと背は低いけどそれなりにモテるし。
友達…多いとはいえないけど少なくもない。
人を寄せ付けない顔つきだけど、案外優しいし。
気も使ってくれるし、私を大事にしてくれる。
同じ高校に通ってるけど、勉強だって割りと出来るし。
スポーツに至っては完璧といって良いほどだ。

毎日必ずメールするし、3日に1回は電話もする。
そうでなくても学校で一緒だし、お昼も一緒に食べてる。
朝学校にくる時は住む場所が違うから同じって訳には行かないけど、帰りは一緒。
私がどんなに遅くなっても待っててくれるし。
逆に向こうが遅くなるときは「暗くなる前に帰れ、絶対」と言って必ず私を見送ってくれる。


「今日どこ行く?」

「うーん…晋助は行きたいところとかある?」

「おめぇが行きてぇトコならどこでもいいぜ」

「ありがと、じゃ…カラオケとか」

「ああ、いいぜ」


私をいつも最優先してくれるし、さりげなくエスコートしてくれる。
そんな彼氏、晋助に…ほんの少しだけワガママを言うなら。
何ていうか物足りない?
高望みで贅沢な悩みだと自分でも分かってるんだけど。
あまりに何でも出来ちゃうから逆に物足りなさを感じてしまう。
付き合って1年は経っているけど、倦怠期ってやつなのかなぁ…。


そんな私の密かな悩みをよそに、晋助は私の手を繋いで目的のカラオケボックスにやってきた。
そう言えば初めてかも…二人でカラオケなんて。
受付をしてくれる晋助の背中をみて考える。
はー…こんな気持ち、本人を目の前には言えないし。
かといって別れたいなんてこれっぽっちも思ってない。
結局一言で言うなら「贅沢な悩み」なんだろうなぁ。

カラオケボックスの中で私は何を歌おうかと履歴検索をする。
うーん…先に歌うのってちょっとなぁ。
そう思いながらタッチパネルをつついていたら、晋助が言った。


「先は歌いづれーだろ?俺が先入れるわ」

「うん」


こういう所もさりげなくていいんだよね。
分かってるんだけどさ…でも何だかやっぱりなぁ。
私がそんな事を考えていると、晋助が選曲した歌が流れてきた。
あ、この歌結構好き…えっとTMレボリューションの…。



かっらだをっぉお夏にぃてぇ〜!!!過激にっさいっこお゛っ!!」


=解説=
※無駄に声がでかい。
※所々音域がついていかない。
※ブレスの位置が全く違う。
※全体的に酷い音痴。











晋助…






素敵!!








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