短編・リク集

□心の傷跡
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ソラ「俺 小さい頃からこの髪のせいで友達があんまいなくてさ…… いつも『女の子とは遊ばない』とか言われたんだ……」

魔王「……」

ソラ「そんな俺にやっと話し掛けてくれたヤツがいたんだ」

ソラは 昔を思い出しながら 一言一言ゆっくりとしゃべった

ソラ「めちゃくちゃ嬉しくてさ…… それから俺は ソイツとしょっちゅう遊んだ ……けどある日」

魔王「……大丈夫か?」

ソラの顔がよほどつらそうに見えたのか 魔王が話し掛ける

ソラ「ああ…… 大丈夫だ ……ある日 俺達は それぞれ得意な武器を選んで戦う遊びをしたんだ ……偶然にも俺もソイツも使う武器は双剣でさ その遊びで勝った俺にソイツが『なんだよ!! 女みたいなクセして双剣なんか!! 似合わないんだよ!!』って言って家に帰ったんだ」

魔王「それで……?」

ソラ「その翌日 俺はいつも通りソイツに話し掛けたらさ…… 見頃にシカトだよ…… 親友だと思ってたヤツに裏切られた時の苦しみってのがわかったよ……」

魔王「……」

ソラの話を聞いた魔王は 黙っていた

ソラ「とまあ こんな感じだな……」

魔王「……髪を切れば良かっただろう?」

少し考えて やっと見つけた言葉を魔王は言う

ソラ「ある子との約束でさ…… 切れなかったんだよ」

魔王「そうか…… 大変だったな……」

ソラ「まあな…」

ソラはそれからは 下を向いて黙ってしまった
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