喜夜小説

□嬉しい事
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アタシ達がこっちに来てしばらくたった頃。
「夜一さん、髪伸びましたね」
多分、忙しくて切る暇がなかったのだろう。
「そうじゃな、そろそろ切るかの」
彼女は自分の髪に手をあてながら面倒そうな顔をしている。
「え〜、勿体ないですよー。折角伸びたのに」
髪が短くてもだけど、やっぱり彼女は、髪が長い方が可愛い。
「じゃがなー。邪魔になるんじゃ」
彼女が鋏を取りに行こうとしたところを、腕を掴んで引き留め
「縛れば良いじゃないですかー」
と、彼女の顔をのぞきこむ。
「戦いにくい」
彼女は軽く睨み返した。
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