喜夜小説
□私が守る
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私は誰よりも貴女を尊敬し慕っている。
いつも貴女を見て
いつも貴女の後ろにいた。
ただ貴女の側にいれればそれで良かった。
ただ貴女と一緒にいれればそれでいい。
だが、あの日
貴女は私の前から姿を消した。
寂しさのあまり貴女を憎んだ。
だから今は
せめて貴女を守りたい…。
ガラッ
「夜一様!」
勢いよく浦原商店の戸を開ける。
「おや〜、砕蜂さんじゃないっスか〜」
中から胸糞悪い男が出て来た。
浦原喜助だ。
どうも私はこの男が好かない。
「夜一様は!」
軽く睨み付けながら夜一様の居所を問う