喜夜小説
□昔の小説A
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ガタン
物音に目を開ける。
寝るつもりはなかったのだが、うとうとしていた。
「すまぬ起こしてしまったか?」
声のする方へ目をむける
綺麗な黒い猫が目に入った
「いえ起きてるつもりでしたから」
アタシはその黒猫に笑いかけた。
「珍しいの、おぬしが仕事してるとは」
「暇だったんで仕事してただけです・・・貴女を待ってたんス」
黒猫は呆れた顔をしながら
「よく言うの、わしは今日帰るとは言うておらんはずじゃが」
馬鹿にしたような顔をした
「なんとなく、今日帰って来る気がしたんスよ」