喜夜小説
□昔の小説A
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嘘ではない
なぜか彼女が帰って来る時はそんな気がするのだ
「おぬし、わしが帰ってくると、いつもそう言うの」
また呆れた顔をする
「きっと愛ッスね〜」
「冗談も大概にせい」
睨みつけられる。
冗談のつもりもないのだけど、いつも冗談ぽく言ってしまう。
「夜一さん元の姿に戻ってくださいよ〜」
貴女の姿が見たいのに
「面倒じゃ」
たまに会ったのに元の姿ぐらい見せてほしい
「話しにくいじゃないッスか〜」
別に話しにくかったわけでもないが、もっともらしい理由がこれくらいしか思い付かなかった。