HAPPY BIRTHDAY!

□Buon Compleanno!
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「質問に答えてよ」
「いやその、えっと…」
「解らないのかい?」

あぁ、お父さんお母さん。
先立つ不幸をお許しください…



Buon Compleanno!



ことの起こりは数分前。
いつもより機嫌が良さそうな雲雀に、その理由を聞いたことから全ては始まったのだ。

「ねー雲雀、どしたの?何かいいことでもあった?」
「…いい度胸だね」
「…は?」
「今日が何の日か…忘れたのかい?」


…何の日でしたっけ?


考え込む私に呆れたようで、彼の機嫌は大暴落。
…そして、冒頭に戻る。




「今日は何日?」
「…5月5日です…」
「今日は何の日?」
「…こどもの日?」


あ、今すっごい変な顔した。写真に撮りたいほど変な顔!


「違うの!?えーっと…5月5日…5日?


って、」





今以上自分の記憶力の悪さを恨んだことはありません。



「…雲雀サン、誕生日オメデトウゴザイマス…」


すると、彼の顔がすっと穏やかになり。
「思い出した?」
「…ごめんなさい…」
「…仕方ないから許してあげるよ」

予想外の雲雀の言葉に、思わず彼を見上げると。

「…な、何で赤くなってるんですかーッ!!」
瞬間、書類で頭を叩かれた。
「どうせプレゼントも買ってないんでしょ?」
「う!!」
「じゃあ仕事手伝ってもらうから。それで許してあげる」
まだほんのりと赤い頬を隠すように、雲雀は私に背を向ける。
それを見て私は、笑いを堪えつつもう一度言った。
「…誕生日、おめでとう」




ありがとうという呟きは きっと私の聞き間違い


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