詩倉庫

□空想夢陽炎〜空〜
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翼をもった君は僕の知らない空の上を知っているけど

恐る恐る伸ばした手
触れた先に感じた幸福

吹き行く雄風の彼方に
君が残した言葉があるのなら
汚れた僕にも見つけられるのなら  

雨上がりの空は驚くほど晴れ渡り
それであの 雲の向こうには・・・

翼をもった君は僕の知らない空の上を知っているけど

黄昏の空に舞う黒点
それを羨ましがる君

空に縛り付けられた哀れな生き物
「自由」に服従する悲壮な生き様
其れ故に清浄の届かぬ想い

もう「好き」とは言わない そう決めたはずなのに
先に約束を破ったのは・・・

翼をもった君は僕の知らない空の上を知っているけど

いつかこの僕を空の向こうへ連れて行って

君のいる  その場所へ

いつかこの僕を

    
     

      曙光さざめく浅黄の朝も
      黄昏揺らぐ琥珀の夕も   
      闇深く渦巻く漆黒の夜も 君は 
       
どれ程高く手を伸ばしても
君にはかすりさえしなくて
分かりきった事なのに 涙が溢れてる           
せめて僕の想い
何億分の一でも
君に届いてるといいなぁ


翼をもった君は・・・

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