□私立春川学園!
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「どうしてここに呼ばれたのか分かるよな?」
目の前には金髪をツンツンに立てた自称風紀委員長様が居られます。
風紀破ってんのこいつじゃね?
「自称じゃねえしちゃんとした委員長だし。」
「え、何心よんでんの?人権侵害って知ってる?」
「お前生意気ね・・・。」
だって声に出してたじゃん、て頭を抱える風紀委員長。
あらやだ俺ってお茶目さん!
因みに状況から分かる通り、俺ってば風紀室?
なんかしっくりこない呼び方だな!
に連行されたわけです。
原因はまぁ・・・
「チワワんこと王子様にケガさせたから?」
「はあ・・・ご名答だよこんちきしょー。」
だそうです。
王子様にバックドロップを掛けてとんずらしようとした所、
騒ぎを聞きつけて来たこの風紀委員長と出会ったのでした。
因みに海は教室に戻した。
だってやったの俺だしね。
そこんとこは分かってくれる人らしいこの人。
「まあケガっていっても、殴られたやつは鼻血出しただけだし、その王子ってお前が言ってるやつな、
あれ副会長だからな、はちょっと首捻っただけで大事無いよ。」
「そうなんだー残念!へし折ったと思ったのに!」
「・・・嘘付けよ、手加減したんだろ?」
呆れ顔から一気に真剣な顔になって俺を睨む委員長。
超イケメン。
「・・・まあね、海もいたし親に迷惑掛けらんねえし、
つってもこういう迷惑は掛けて欲しいのがうちの親だけどね!」
てへ☆ってポーズを取って委員長を見ると、
真剣な顔と声のまま
「退学はどうにかしてやる・・・でもな、
クラス落ちは免れられねえぞ?」
なんてこと抜かしやがりました。
「クラス落ち・・・だと?」
クラス落ちってあれだろ?
C組のエンジェル達といられないってころだろ?
不良さんいらっしゃーいなクラスだろ?
あらやだ俺チキンなのに!
「え、でもなんで退学にはさせないの?」
何で?
だって俺がケガさせたの副会長様だろ?
お金持ちだろ?
ピラミッドの頂点だろ?
もしかしてこの委員長様も偉いのだろうか。
「お前が一方的に悪いわけじゃないだろ?
実は俺の親衛隊の証言もあるし・・・、
まあ手を出したのはお前なわけだがな・・・
ここの理事長はそこん所は分かってくれるから、
退学にはならんと思うし、させないって話だ、
俺も副会長嫌いだし。」
途中かっこよかったのに本音出たね最後。
でも凄いありがたいなー。
「うんありがとうな。」
素直に感謝を表せば驚いた顔をして
「・・・普通クラス落ちしたって聞くとヒステリー起こすぞ?」
「だって俺外部生だし、お坊ちゃんじゃないもん!
あ、海は?まさか連帯責任とかじゃねえよな?」
「そこんとこは分からん・・・まあまた連絡するから、
帰っていいぞー。」
そう言うともう用はないと言う様にシッシ、
とされた。
犬猫じゃないぞ俺は。
何だか図体にも似合ってなくて、
ついつい思いっきり爆笑しながらの退散になったわけだが。

・・・さて、エンジェルの待つ教室に行こうかね。
でっかい扉をあけて、俺は広い廊下に出たのだった。

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