□私立春川学園!
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「ほずみん分かる?ほずみん。
俺の女友達なんだけども・・・それがまあ腐っててよ、
俺がここ来るって言ったらすっごい剣幕で、
『王道ktkr!翠ちゃん翠ちゃん!美味しいよすっごい!
ご飯が進むクン的な感じだよ!私はリアルBがL的な展開を見れるなんて幸せですよお!
と、いうことで美味しいけれども危険なそんな王道学園的生活をば安全且つ
(私が)萌えられるように過ごす事ができるようにお教えしましょう!』
って言いながら。色々教わったわけな、
何でも生徒会はイケメンの巣窟で、つうか学園のイケメン率パネエみたいな?感じで、
おホモ達とかバイがたくさんなんだと、閉鎖的空間でしかも思春期となるとまあ。
当たり前みたいな?だから親衛隊もできちゃうし制裁あるし女子張りに凄いらしいわ、
海可愛いから気をつけろよ?
んでー、そんな学園に季節はずれの転校生が来て、
外見はオタクなのに次々と生徒会メンバー落としたりして学園をかき回していくんだってよ・・・・、
うーん、俺説明下手だからうまく伝わりそうにないな・・
まあ気をつけろってことだろうな。」

分かったか?とヨーグルトをいつの間にか出したコンビにのスプーンでかき回しながら言ってきた翠ちゃん。
「えっとぉ、ここが凄い学園ていうのは分かったけどぉ・・・翠ちゃん、会長とヨーグルトの謎は解けてないよ?」
そう、何ゆえぶっ掛けるなんていう発想にいたったのかが未だに分からない。
「え、だって、イケメンにヨーグルトもしくはケフィアって良くね?ムラムラするじゃね?掛けないと損しそうじゃん。」
とケロリと言い切った翠ちゃん。
そうか全ては翠ちゃんの欲望なのか・・・・取り合えず会長は逃げないと危ない。
そして万が一行動を起こして、翠ちゃんが親衛隊の餌食になっちゃうとか耐えられない。
これは海が何とかしないと!
心の中でグッと拳を握って決意していると、
「キャァァァアア!!」
「会長さまぁぁぁ!」
「素敵ぃ!抱いてぇぇぇ!」
「成宮様ぁぁぁああ!!」
体育館が割れんばかりの悲鳴?と聞きたくなるような黄色い声が。
あまりにも凄くって思わず耳を塞いでしまう。
何があってこんなことに・・・あ。
「・・海、エキゾチック?系美形だ。」
「ホントだね翠ちゃん・・・あの人が流れ的に会長だね。」
目の前の壇上に立っている人物が原因らしい。
スラリと背が高く、引き締まった体と細い腰、髪はうねってはいるが綺麗な黒髪で、
肌は褐色、唇は男の人にしてはふっくらしていて、目つきはキリっとしている。
まさに美形。
その美形会長様は・・・・
「うるせえよ、静かにしろ。」
と一言静かに言った。
途端にシーンと静まり返る体育館。
鶴の一声ってこういうことなんだ・・・。
あんなに美形なのにカリスマ性まで持ち合わせているなんて凄い人だなぁ。
この感動を翠ちゃんにも!
「ほずみんの言う通りだね翠ちゃん!」
「・・・・・。」
「翠ちゃん?翠ちゃ、・・・ああ!」
なんと翠ちゃんの下半身は白いもので覆われていたのです!
これってあれだよね、さっきもってたあれだよね?
そっと翠ちゃんの顔を見ると、本人もちょっと驚いた顔をしていた。
「海・・・海、海ちゃんや・・・。」
「・・なあに翠ちゃん・・・?」
「溢しちゃった・・。」
「そうだね・・・。」
「ヨーグルト・・・悲鳴に驚いて手が滑った。」
「突然、だったからね・・・。」
「いや・・・溢したことはいいんだ、驚いたがな・・・でもね?海。」
「・・・なぁに?」
「これ、あれじゃね?俺等外部生にとって初対面の会長じゃん?
つまりあんな美形には慣れてないわけじゃん?色気むんむんな会長見て、
息子さんがつい起立しちゃってつい誤爆しちゃったとか・・思われないかな?」
びちゃ、びちゃと太ももあたりから滴り落ちている液体・・・ヨーグルトと翠ちゃんを交互に見ながら、
「それは・・・大丈夫じゃないかな?」
としか返せなかった。
それから翠ちゃんも海も、硬直したまま無言で会長の挨拶が終わるまで壇上を眺めていた。






式が終わってから、この惨状を目にした教師陣たちが駆けつけてくれ後処理をしてくれた。
一緒に謝りながら床掃除して、それから翠ちゃんはジャージをかりて寮に入った。
今日はもう教室での対面式とかも無いそうなので、翠ちゃんはもう寝に入ってしまった。
海としては会長にヨーグルトをぶっ掛けるという翠ちゃんの企みを阻止できたので、
ちょっと?良いかなって思ったのでした。
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