短編小説
□夏の風物詩
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其ノ一『流し素麺』
夏も盛りの今日この頃。トキワジム前には各地方の図鑑所有者達が大集合していた。
なぜなら・・・今日この場で夏の風物詩である『あれ』が行われるのだ。
発案者は勿論この人。
ブ「皆揃ったみたいね。じゃあ準備に取り掛かりましょう。役割分担は・・・」
そうして彼女は各々に役割を言い渡して行く。
その結果、役割は次のようになった。
竹切り係:レッド、グリーン、ゴールド、シルバー、ルビー
買い出し係:イエロー、クリスタル、サファイア
総指揮:ブルー
聡明な読者の皆さんはこの役割の種類で気付かれたに違いないだろう。
そう、彼らはこれから夏の風物詩である『流し素麺』を行おうとしているのだ。
事の発端はいつものようにブルーの突発的な思い付きだった。ただいつもと違っていたのは皆が乗り気であったこと、そして危険がなさそうだということだった。