novel(GS)
□言えないコトバ
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君のようになれたら、どんなにいいだろう。
『 言えないコトバ 』
「君は、何をしようとしているのか分かっているのか?」
その言葉に、成歩堂はぴくりと動きを止めた。
そして、相手をじっと見る。
「もちろん。
君を…御剣を、抱こうとしてるんだけど」
そうさらりと恥ずかしげもなく言った成歩堂の表情は、いつもとなんら変わりない。
「だ……っ!
わ、私は、そういうことを言いたいのではない!」
「そうなの?」
「君は、正気なのか、と聞いているのだ!」
抱こうとしている、など。
そんなこと、ソファに押し倒されている自分の身体と、胸元のクラバットを外しているそれを見れば分かることで。
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