月光の青年

□秘密
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『…俺…………此処から出ます…』


俺は立ち上がった…


分かっていた…


いつかはバレルのを…


分かっていた…


いつか話さなければいけないのを…


また、邪魔になるだけだから…


「暁…『今まで、ありがとうございました…』


俺は伊達さんの言葉遮った…


『そして…すみません…でした………』


刀を持って深く頭を下げた…


「…」


ガラッ


襖を閉じ廊下を出た…



「……ッ…」


俺はアイツを傷つけた…


何て事をしたんだ!俺ッ!!


誤るのは、俺の方だ……


「暁…」


ザッと俺は立ち上がった…












廊下を歩いていた…


歩いていると片倉さんに逢った…


何も言わないまま、通り過ぎようと思ったが、


「お前は、これでいいのか…」


『…』


その言葉で俺は足を止めた…


「このままでいいのか…」


少し固まったが…


『……いいんですよ……これで…』


今、出来る…万遍の笑みで俺は答えた…


「…」


ダダッ


この空気に耐え切れず俺は走り出した…



















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