novel
□太陽と向日葵
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アイツが、これから戦争に身を投じると言う日。
俺の胸は、不安で一杯だった。
『アイツが負ける筈無い。』
『笑顔で見送らなければ、アイツも不安になる。』
そう、思えば思う程、
『もし、万が一の事があったら?』
『二度と、帰らぬ人となったら?』
『もぅ逢えないの?』
そんな負の感情が心を巣喰う。
アイツは、いつだって笑顔だ。
きっと、死に場所へ行く時も笑顔だろう。
不安な感情を押し潰し、無理にでも笑って、戦場へと旅立って逝くのだろう。
「不安な時は不安だって、怖い時は怖いって言えよ馬鹿…」
そぅ、曇った声で呟いた。