novel
□めいぷるすきゃんだる
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※微裏注意!
※すごく短いです
※意味、わかんない です
*仏加*
広いキッチンにパタパタと軽い足音が響く。
「フランシスさーん!ホットケーキ焼けましたよー」
甘い匂いを引き連れて歩いて来たのは、俺の可愛い可愛い恋人マシュー。
俺似のふわふわの髪を揺らして、手に持つのは焼きたてのホットケーキ。
俺はマシューの作るホットケーキが大好きだ。
なんなら、世界一好きかもしれない。
そして、いつもの様に甘い笑顔でこう言うのだ。
「食べたら幸せになれる、メイプルですよ!」
俺の心まで溶かしてしまうその笑顔につられて笑う。
と、さすがドジっ子。
「ってうあぁぁぁぁあ!!?」
ガチャン!
見事にメイプルの入った容器を皿の上に落としたせいで、接触音が響く。
「マシュー……慌てなくっていいからね。」
少し呆れた声をかけると、
「ふぇ…ごめんなさいぃ…」
と実に可愛らしい涙声が返ってきた。
が、しかし。
可愛いのは声だけではなかった。
次の瞬間、マシューに目を向けた俺は、驚愕した。
鼻血を吹くかと思った。
そうしなかったお兄さんを、誰か褒めてくれ。
涙を湛えながら慌てるマシューの顔から胸元にかけて、べっとりと先ほどこぼしたメイプルがかかっていたのだ。
きらきらと窓からの光に照らされ、時折光るメイプル。
耳まで真っ赤に染め上げて、あわあわしてるマシュー。
…俺の中の何かが切れた音がした。
「あーあー!!マシューったら、汚しちゃって!」
「はひっ!?フ、フランシスさん…?」
不安げに見つめてくる恋人の肩に手を置き、俺は囁いた。
「…俺がすぐ綺麗にしてあげるからね。」
メイプルよりも相当甘そうな恋人を、食べてしまいたいと思った。
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加仏