Trip×とりっぷ×トリップ!

□小さな嫉妬、大きな幸せ
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質問:彼女がいきなり不機嫌なんですがどうしたら良いですか?

答え:自分の胸に手を当てて心当たりが無いかよーく考えてみましょう

心当たりは…無い。
全っ然無い。自信を持って言い切れる。
しかし実際問題目の前にいる可愛い彼女は不機嫌オーラ最高潮。
ちなみに学校から帰宅してずっとだ。

「…優歌?」
「………」
「おい、優歌」
「…………」
「何でさっきからそんな膨れっ面なんだよ。学校で何か嫌な事でもあったのか?」
「無いです」
「じゃあどうしたんだよ。お前がそんなんだと…心配なんだよ…」

そうこぼすと不安そうな瞳で俺を見て少しずつ話し出した。

「…笑いません?」
「笑わねーよ」
「『何だ、そんな理由かよ』って馬鹿にしません?呆れません??」
「しないし、呆れない」

その言葉を聞いて安心したのか、優歌は通学鞄の中から一冊の本を取り出して俺に見せてきた。
コレ…この間取材された音楽情報雑誌じゃねーか。

「コレの、ここのページ…」

雑誌を開いた優歌が指差したページはこの間やったパーティーのレポート特集だった。
そして載っていたのは演奏する俺と背中合わせになって演奏しているロッテとか言う奴の写真。
…そーいやこの時二次会でステージ使って好きに演奏して良いってなって「俺も混ぜろ」とか言いながら上がりまくったテンション任せに乱入した気がする。

「間違ってるのは分かってるんですよ」
「…?」
「でも…嫌なんです、Dさんの隣にアタシ以外の女の子が立ってるの。何でか自分でも分かんないけどムカムカする」

えーと、つまりアレだ。

「お前…妬いてんだろ?」

ストレートに言うと黙り込んで顔を赤くする優歌、どうやら図星らしい。
そんな優歌を見ていたら思わず吹き出してしまった。

「ひどいDさん!笑わないって言ったのに!!」
「いや、悪い悪い。嬉しくてよ」
「へ?」
「それだけ俺、お前に愛されてるって事だろ?」
「〜っ!し、知りませんっ!!」

更に耳まで真っ赤になった優歌を隣に引き寄せ、頭を撫でる。

「子供扱いしないで下さい。あ、それからもうアタシ以外の女の子とセッションするのも駄目ですよ?ミサキさんは別ですけど」

と悪態をつきながらも寄りかかって甘えてくる優歌に返事を返す。

「安心しろ」

これから先、一生俺の隣はお前だけだから。







後書きと言う名の懺悔室

奉峽囃子様お誕生日記念で勝手に捧げるD夢です。去年は絵でかなり失敗したからね!←

ちなみに元ネタはキャラクターイラストブックの裏表紙で一緒にステージで演奏してたDとロッテ。見た瞬間「これだ!」と思いました。

囃子様本当におめでとうございます!これからもよろしくお願いしますね!!

柚樹

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