Trip×とりっぷ×トリップ!

□プロジェクトD〜復讐のお留守番〜
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某月某日 快晴
久々にオフが重なったアタシ達三人は一緒に遊ぶ約束をした。
但し…

「優歌ー、遊びに来たよー鍵開けてー」
「はいはい、いらっしゃーい」
「それにしても大変ね。急に家で留守番なんて、皆出払ってるんでしょ?」
「そうなの!もう最悪、折角三人で出掛けられると思ってたのに…」

Des家でお留守番と言うとてつもなく余計な特典付きでだが。

本当はさ!アタシだって美琴や音々と一緒にカラオケとかゲーセンとかお買い物とか行きたかったよ?って言うかそういう方向で前から計画練ってたんだよ!?
でも今日宅急便が来るから誰かが留守番しなくちゃいけなかったのよね。
最初は六さんが「特に用事も無いからやっても良い」って言ってたのにいざ出掛けようとした時に…
何で縁側で寝てんだこのヒップロック侍、宅急便来ても受け取れねーじゃんか!
しかも六さん寝起きの機嫌が凄く悪いから万が一配送の人が寝てる間に来てチャイム連打なんぞしようものなら日本刀持って玄関行くに決まってる。家帰って早々赤く染まった庭なんぞ見たくはない。パトカーと救急車も御免だ。
そして話し合いと言う名の押し付け合いの結果、「友達と遊ぶだけなら家でも出来るだろ」とアタシが第二のお留守番役に決定した。
あ、思い出したら段々腹立ってきたな。

「とりあえず上がってよ。何する?リュータのゲームデータ全部上書きしちゃう?冷蔵庫にあるDTOのシュークリーム食べて山葵入りの奴にすり替える?カジカのサンバイザーに落書き?それとも全部?大丈夫アタシが許可する遠慮無く殺っちゃえ★
「優歌…」
「相当ご機嫌斜めみたいね…」
「当たり前でしょ!はぁ…アタシのバーゲン…スイーツ食べ歩き…アーケードの新作ゲーム…」

全く、六さんさえ寝てなきゃこんな事に…ん?

「…そうよねー…六さんさえ寝てなきゃ今頃はカラオケもゲーセンも行けたのよねー…」
「優歌?」
「外に行けなくなったイライラを六さんにぶつけても自業自得よねー?アタシ達は悪くないもんねー?ふふふふふっ…★」
「ど、どうしたの急に…」
「…よしっ。二人共、ちょっと待ってて!」

思い立ったが吉日。女は行動力。アタシは早速計画を実行すべく自分の部屋へとある物を取りに行く。

それから数分後…

「お待たせ〜♪コレ取りに行ってたのー」
「何コレ?…『わくわく優歌ちゃん探検隊』?」
「どこかで聞いた事ある響きなんだけど」
「Des家の見取り図だよ。この家広過ぎだから来て暫くして作ったんだ」

懐かしいなぁ…
家の中で迷子になったのをDTOにいじられたからって次の休みに学生組の皆巻きこんで家中探検しまくったっけ★
そう言えば最後まで元気だったのはアタシとジャックだけで他はやけに疲れてたよね…何でだろ?

(それはアナタがこの馬鹿広い家を一日で制覇してみせるとDTOに宣言して一般人の体力では普通出来ない無茶な移動スケジュールを組んだからです byジャック除くDes家学生組一同)

「この地図使って何するのよ?」
「コレを使って…六さん相手に『プロジェクトD』を実行したいと思うんだけど」

これはアタシ達が小さい頃、ご近所でも有名な悪戯仕掛け人だった頃にやった物の名前だ。
但し悪戯を仕掛けた相手は家族のみだった為ご近所からは「仲の良いご家族ね」レベルの温かい視線だけ貰っていた。
それを聞いて二人の顔色が変わる。

「あら懐かしい。小さい頃よく音々のお兄さん達ターゲットにしてやったっけ」
「でも大丈夫?アレ色々と凄いし…六さん怒らない??」
「甘い。アタシ達の休日台無しにしたんだからコレ位やらなきゃ」
「でも音々の言う通りやっぱり…」

渋る美琴にとある人物から仕入れた情報一つ。
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