戦国BASARA夢

□第3話
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さぁ、逆トリ定番パート1『文明の利器紹介』の時間がやって参りました。
しっかり付いて来てよ?お兄ちゃん達!

「まず私達が今いるのがリビング。本来は家族でのんびりする所なんだけど昔この家がホテル…宿だった時食堂だった名残で食事する時にもここを使ってるわ」

ちなみに広い室内は台所に近い半分にダイニングテーブルと椅子を置いて食事スペースに、もう半分はソファーや応接グッズ等を置いてくつろぎスペースにしてなおかつ両方にテレビを設置した超豪華仕様!
これがまた役立つんだよねー♪
お姉ちゃんと見たいアニメや遊びたいゲームが違う時とか特に。

「それからこれがテレビ。遠くの出来事を映し出せるからくりだよ!」
「えー、こんな薄い板に?」

薄型なんだよ文句あるかコノヤロー。

「百聞は一見にしかずってね!とりあえず起動するよ」

リモコンを手にしてスイッチを入れると画面に天気予報が映り、皆が驚きの表情を見せる。

「しつこいようだけどあくまで『遠くの出来事』だからね?『中に小さい人がいる』とか説明に時間掛かるようなボケかましたら「おお、見ろ佐助!板の中に小さな人がいるぞ!!」…言ってる側からボケんなや幸村ぁぁ!!

スパーン!

たまたま近くにあった古雑誌を筒状に丸め、幸村の頭を叩くと凄い良い音がした。

「詠理殿…痛いでござるぅ…」

しゅん、と垂れた犬耳と尻尾が見えたのは…幻覚だ幻覚。

「幸村が人の話を聞かないのが悪い。言っとくけど奏兄達が来るまでそんなに時間無いから物見せて用途だけ説明したらどんどん次行くよ!質問はさっきも言ったけど買い物戻ってから受け付けるんでもしまた時間削るような真似したら…」

皆の頭も容赦無く叩かせてもらうからね★

とお母さん直伝の黒い笑顔を浮かべれば元就以外の全員がもの凄い勢いで何回も頷いた。(ちなみに元就は頷かないけど顔が青ざめていた)

その後からは私の脅し…こほん、お願いが効いたのか冷蔵庫・コンロ・オーブンレンジ・掃除機に洗濯機と思い付く限りの色々な品を見せたけど皆は驚きこそしたが私を質問責めにするような事はなかった。
まあその代わり、途中で元親が「なぁ、これ分解しても良いか?!」なんてこれまたお馴染みのボケをかましたので元就と二人で地に沈めると言う微笑ましいハプニングもあったけどね♪

ごめん詠理ちゃん、俺様どこに微笑ましいの要素があったのか全然分かんないんだけど
「え?私と元就の距離が縮まった所が微笑ましいじゃない!兄妹になって初の共同作業だよ!!」
「…嫌な共同作業だな」
「元就殿!一番駆けとはずるいでござる!!某も詠理殿と兄妹らしい事をしたいでござる!!」
「ふん、早い者勝ちよ」
「俺を殴る事が兄妹らしい事か?」

殴り愛が日常の武田軍だったらありかもね…ん?

「幸村…今、元就の事…名前で呼んだ?」

あまりに自然に言う物だから危うくそのままスルーする所だったじゃん。

「こちらにいる間、某達は皆詠理殿の兄上になるのだろう?ならば某達も兄弟になるから名で呼んだ方が良いかと思いそうしたのでござる!」

おいおい、順応性が高いにも程があるぞ凄いな戦国武将。

「真田や長曾我部とbrotherか…悪くねぇな…。おい、小十郎!」
「はっ!」
「お前も俺の事を呼び捨てにしろ。敬語も無しだ、you see?」
「なっ!?政宗様を呼び捨てになど…そんな事この小十郎には出来ません!」
「真田…いや、幸村が言った通りこっちじゃ俺らはbrotherなんだぜ?どこの世界に自分の弟を様付けで呼んで敬語を使う兄がいるんだ?」
「しかし!」
「じゃあ妥協案でこういうのは?外出先とか人目に付く所では呼び捨てと敬語無しにして家にいる時は普段通りの話し方にするの」
「良いんじゃないか?要するに周りから変に思われなきゃ良いんだろ?」
「俺はそれで構わねえが…小十郎、お前はどうだ」
「どうせ俺が首を縦に振るまで諦めねぇんだろ…。な、政宗?」
「Good!そうこなくっちゃな!!」

小十郎が政宗呼び捨てした!?
ちょっ、誰か時間戻して!今私の目の前で起こったこの奇跡を録音させてー!!
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