戦国BASARA夢

□第4話
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ピンポーン♪

「「敵襲!?」」
「違うから。来客を知らせる合図だから」

フリーズ状態から再起動して早々に再び逆トリ定番のボケをかましてくれた武将達を制して部屋を出てすぐの吹き抜けから玄関を見下ろすと既にお母さんが扉を開けている。

「あら、奏君に響君いらっしゃい♪」
「こんにちはおばさん。詠理は?」
「ここだよー!今お姉ちゃんの部屋にいるー!!」
「あらあらあの子ったら…優歌に怒られても知らないわよー?とりあえず上がって頂戴」
「お邪魔しまーす!」
「失礼します」

部屋で少し待てば部屋に奏兄と響兄が両手一杯に紙袋を持った状態で入って来た。

「おっ、すげー!本当にBASARAのキャラが来てるよ!!」
「………嘘だろ」
「何よ響兄、信じてなかったの?」
「奏から聞かされた時には正直、な。思わずカレンダーを確認した」
「その後真顔で『奏、今日は4月1日じゃないぞ』って言ってたぜコイツ」
「皆紹介するね、幼馴染みの奏兄と響兄」
「俺は藤崎奏、よろしくな!こっちは双子の弟の…」
「…藤崎響だ」

ええい、相変わらず無愛想だな響兄は。
明るく話上手で面倒見もいい奏兄はまだ分かるがこんな無口・無愛想・無表情と嫌な三拍子が揃ってる響兄が何でモテるのか生まれた時からの付き合いだが未だに分からない。顔か、顔なのか。

「早速だけど慶次、小十郎、元就、元親は奏兄達とあっちの空き部屋に行って」
「何故だ?」
「買い物行くのに奏兄達に服持って来てもらったけど四人は大きさ合いそうにないから超特急で服作ってもらうの」
「誰に?」
「奏兄達に」
「…出来るのか?」
「うちは洋裁店…衣装の仕立て屋だからな、簡単な奴なら道具さえあればあっという間だぜ」
「詠理、これ頼まれてた服だ。俺らが作業してる間に適当に選んで着せとけ」
「分かった、ありがとね。じゃあ政宗、幸村、佐助は私とこっちの部屋に来て!」
「OK」
「承知致した!」
「んじゃ後でね〜旦那方…じゃなかった、兄さんに弟達♪」
「そっちも精々着せ替え人形にされてこいよ、弟」
うわ!かなり意外な人から反応返ってきた!!

小十郎も案外ノリの良い性格だと言う事が判明しました。
まあ、ある程度ノリが良くなきゃあのヤンキー集団(伊達軍)と政宗の面倒なんて見られないだろうしね、当然つったら当然か。

ガサガサガサガサ…

「やっぱり奏兄達に頼んで正解だった…あ、装飾品も入ってる」

別室に入ってから紙袋の中身を確認すれば見事にハズレ無し。
ついでに言えば服は赤か青、黒系統が多く、装飾品の中には迷彩柄のヘアバンドを発見した。
…電話した時服のサイズが同じなのが誰か言った覚え無いのに何で狙ったようなカラーリングなんだろうか。

「ま、良いや。佐助はこれとこれと下がこれ!幸村は上がこれとこれで下は…これかな。政宗はこれの上からこれ羽織って下はこれ穿いて!」
「なぁ、詠理…」
「あ、気に入らない?他のにする?」
「いや、これで良いんだが…」
「どうしたの?」
「着方が分かんねえ」
「……………」

そ う 来 た か

確かに向こうの時代にはTシャツとかボタンとかジッパーは存在しないしな。

「よし!それなら私が現代服の着方をレクチャーしてあげますか♪」
「『れくちゃあ』とは何でござりまするか政宗殿?」
「lectureは『講義する』って意味だ。要するに着方教えるって言ってんだよ」
「おお!成る程!!」
「そう言えば今更だけど詠理ちゃんは異国語話せるんだね、政宗とも普通に会話出来てるし」
「こっちじゃ異国語は必須教養の一つだからね、嫌でも覚えるよ」
「ふーん」
「まず最初は幸村…ズボンから行ってみようか。早速下脱いで!」
「「!!??」」
「な、何を申されます詠理殿!よ、よよよ嫁入り前の娘がそのような…」
「別に褌まで全部脱げとは言ってないから!袴だけだから!大丈夫、野郎の下着姿なら奏兄達で見飽きてる」
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