戦国カレイドスコープ

□第4話
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「では気を付けてな。何かあったらすぐに連絡するんじゃぞ?」
「はい、色々と有難うございました」
「じゃあな、キョウカ!」

オーキド博士とグリーンに別れを告げ、漸くジョウト目指して出発する事が出来た私達。
まず最初の目的地はアクア号に乗る為クチバシティなのだが今日は陽も暮れてきたのでジュリの回復も兼ねてヤマブキシティのポケモンセンターで一泊する事にした。

「ここはどこでござるか?」
「ポケモンセンターって言ってバトルで傷付いたポケモンの治療をしてくれたり、トレーナーを泊めてくれたりする施設よ」
「あれ、鏡華ちゃんってもうとれーなー引退したんじゃなかったっけ?」
「元チャンピオンを倒したら有名になれるって勘違いしたトレーナーが今でも大勢挑戦しに来てね、特別に利用出来るようにしてもらったんだ」

特に引退直後は酷かった。
いっその事私もレッドみたいにシロガネ山に引き籠もろうかとさえ思った位だ。
「…Championになるってのも大変なんだな…」
「あはは…もう慣れたよ…。つか慣れなきゃやってらんない」

虚ろな瞳で遠くを見つめる私にこれ以上はマズいと判断したのか、回復を終えた樹莉を受け取り部屋に向かうまで皆が質問をして来る事は無かった。





「いやー、大部屋が空いてて助かったわ。わざわざ個室までトイレやら風呂の使い方説明しに行かなくて済むし」
「女子と同じ部屋で寝るなど…破廉「旦那ー?周りの部屋に迷惑だから叫ばないでねー?」…す、すまないでござる…」

佐助…幸村に仕えてる忍者だって言ってたけど…何かあれだ、母親と手の掛かる子供って感じのする会話だね

「鏡華…思っている事が口から出ているぞ…」
「げっ、マジ?!」

小十郎さんに言われ、慌てて口を塞ぐが時既に遅し…

「鏡華ちゃん…俺様旦那の母親に見える…?」
「み、見えない!見えないからその冷たい視線向けるの止めて!!」
「んー…俺様の質問に答えてくれたら止めてあげる」
「な、何でございましょうか…?」
「鏡華ちゃんさ、ぽけもん達と言葉通じてるでしょ。どうして?」
「ああ、これを着けてるからだよ。まだ試作品なんだけどね」

そう言いながら耳に着けたポケリンガルを外し、皆に見せた。

「What is this?」
「ポケリンガルつってポケモンの言葉を翻訳する道具。トレーナー時代の知り合いにそういう道具を開発する所の関係者がいてさ、使い物になるかどうか確かめてくれって頼まれて実際に使ってるの」
「何と素晴らしい…某もぽけもんと話をしてみたいでござる!!」
「…話、してみたい?」
「出来るのか?」
「出来ない事も無いけど皆に訊いてみないと。まだ手持ち全員紹介してないしついでに訊いてみようか!皆、出ておいで!!」
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