太陽と月の土壇場

□銀魂高校3年Z組。
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銀魂高校3年Z組―…。このクラスは、他に類を見ない問題児や変わった人格の集まりだった。

開いたままの教室の入口から入って来たクラスメートに、神威は満面の笑みで傍らにやって来る。


「翡翠、おはよう。」


「おはようございます、神威さん。あら?三つ編みが少々崩れてますの。」


「え?…ああ、朝時間無くて。適当にしたからかな。」


「私でよろしければ、編み直しましょうか?」


「本当?じゃあお願い。」


鞄から櫛を出した翡翠は、席に座った神威の髪を解いた。明るい色の髪に、櫛を通す。

その時、大きな音を立てて机に鞄が置かれた。目を向ければ、総悟が面白くなさそうに神威を睨んでいる。


「髪くらい自分で結いやがれィ。じゃなきゃ、丸刈りにしなァ。」


「君に迷惑はかけてないと思うけど?」


「俺の気分は、最高潮に悪くなってんだよ。」


にこにことした神威の笑顔と、総悟がガンつけ合えば不意に額に冷たい感触を感じた。


「お熱は…なさそうなのですが…。」


「!」


どうやら翡翠が総悟の額に手を当て、温度を測っていたようである。
意識した途端、カッと顔から火が出たように真っ赤になった総悟は思わず後ずさった。


「お体の具合が優れないのですか?」


「いや、だっ大丈夫でィ。」


「なら、良かったですの。」


ほんわかと微笑む翡翠に、総悟はつい抱きしめたくなる衝動に駆られる。
しかし今は教室だ。総悟はその衝動になんとか堪える。



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