太陽と月の土壇場
□買い物袋とスクーター
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穏やかな朝に、似合わぬ爆音が響き煙が上がる。近藤とたまたま通り掛かった翡翠は、大きな穴のあいた天井を見上げた。
近藤が騒ぎ立てるわけでもなく冷静なのは、その器の大きさからなのかもう慣れたからなのか。おそらく両方であろう。
「総悟は今日も元気だなぁ!」
「そうですね。」
後者と同じく、天然なのかもしれない。
「翡翠ちゃん。すまないが買い物帰りにでも、大工を呼んでくれるかい?」
「承知しました。」
近藤からの指示に頷いた翡翠は、買い物のメモを持って大江戸スーパーに向かった。
キャベツに豚肉、もやしに中華そば。メモに記された材料に、翡翠は今日の昼食のメニューを想像した。
(今日のお昼は、焼きそばのようですね。)