太陽と月の土壇場

□買い物袋とスクーター
1ページ/12ページ



穏やかな朝に、似合わぬ爆音が響き煙が上がる。近藤とたまたま通り掛かった翡翠は、大きな穴のあいた天井を見上げた。
近藤が騒ぎ立てるわけでもなく冷静なのは、その器の大きさからなのかもう慣れたからなのか。おそらく両方であろう。


「総悟は今日も元気だなぁ!」


「そうですね。」


後者と同じく、天然なのかもしれない。


「翡翠ちゃん。すまないが買い物帰りにでも、大工を呼んでくれるかい?」


「承知しました。」


近藤からの指示に頷いた翡翠は、買い物のメモを持って大江戸スーパーに向かった。
キャベツに豚肉、もやしに中華そば。メモに記された材料に、翡翠は今日の昼食のメニューを想像した。


(今日のお昼は、焼きそばのようですね。)



次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ