紅の死神

□鐘の鳴る音
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作業を終えた蓮華が食堂に行って飾り付けを行っていると、目を覚ました神田がやって来た。


「此処にいたのか。」


「ユウ!体はもう平気か?」


「ああ…で、何してんだ?」


「お手伝いだ。」


「Welcome…ああ、モヤシの入団祝いか。」


神田は天井に吊された文字を見た後、紙の花を作る蓮華に目線を戻す。


「ユウも手伝ってくれるか?花を作るの。」


「やらねぇよ、面倒くせぇ。」


「そうか。」


「…最後まで手伝うのか?」


「修理作業が終わったら、手伝うって約束した。」


「……。」


テーブルに置かれた紙を取って広げていく神田に、周りの人間は目を丸くした。
同様に目を丸くしている蓮華に気付いた神田は、素っ気なく答える。


「…手伝うのを終えるまで待つ間、暇だからな。」


テキパキと広げられた紙は、綺麗な花の形をしていた。蓮華はつい、自分の作った花と見比べる。
神田が作ったのとは対照的な歪な形をした物体に、蓮華は眉を寄せた。


「上手だな。綺麗だぞ。…私のは何か変だな?」


「ちゃんと花の形を意識しろ。お前のは、ただ広げてるだけだ。」


「花の形…何の花だ?」


「……こっち来い。」


自分の膝の間に座らせた神田は、後ろから蓮華の手と自分の手を重ねて指導する。
その光景は親子のようにも、兄妹のようにも見えた。



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