詩
□叫び
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聴こえるかい、聴こえるかい…?
――――この魂の咆哮が。
聴こえるかい、聴こえるかい…?
――――この魂の鼓動が。
それの求めるもの、望むもの。
それは切ない程に叫んでいる、泣いている。
夜の闇に溶け消え、夜明けの光に滅殺される。
そこに在るが無いもの。
ここに無いが在るもの。
それらは違えているようで等きもの。
海の亡骸にも似た、その声……。
それはいつも貴方の傍らにある。
さぁ、耳をそばだてて――――――…
聴こえるかい?
聴こえないかい?
貴方の魂の、断末魔の叫びが……。
【消滅】