詩
□さよなら貴方
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生きていたいの?
貴方は生きていたいの?
何のために?
生きていたいの?
その前に貴方は今、生きているの?
私にとって貴方は今、死んでいる。
生きながらに死んでいるわ。
貴方の体に繋がれたその沢山の管を抜いたなら、貴方はどうなるのかしら?
貴方は未来を感じているの?
その先が続いていると思うの?
その先が無いことなんて、皆知っているわ。
そう、貴方さえも知っているのでしょう?
ねぇ、貴方は何を望んでいるの?
先はもう無いのよ。
もうどうにもならないのよ。
言われなくても分かっているのでしょう?
それでも貴方は諦めていないのね。
「生」を諦められないのね。
でもね、ごめんなさい。
貴方のその震える手を見ながら、私は貴方を見ていない。
今の貴方じゃなくて、たった数ヵ月先でさえ貴方の存在は私の中でもう見えないの。
「生」にしがみつく姿はとても哀れで滑稽で…。
そんな目で見るねは、やめてよ。
そう、私は貴方を諦めてしまった。
嘘。
初めから貴方のことなんて見ていないもの。
少し気が早いけれど…
さようなら。