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□さよなら、僕の蒼
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※死ネタ注意
ジェイシャリ両想いな感じ。
「わたしのこと、すき?」
虚ろな蒼の瞳に、僕だけを映した貴女がか細く紡いだ声。
カラカラに渇いた喉を鳴らして、やわらかな貴女の声とは非対象なほどに掠れた僕の雑音が漏れる。
「すき、です」
青空に溶けるのは僕ばかりで、でもそれでも僕ばかりが溶けては溺れての底無しの沼の中。
ぞっとするほど白い水面のような頬、滑る僕の指が、溢れた雫に触れる。
「あいしてる?」
小首を傾げた虚ろな瞳に、僕だけを映していつまでもそう尋ねていてくれたっていい。
「愛してる」
ぽたぽた。
僕の、僕の蒼が歪む。
僕の、僕の貴女が、歪む。
「じゃあ、どうして?」
ああ、違うんだ。
僕が貴女だけを映している。
虚ろな瞳をしているのは、僕。
「……ひとりにしないでよ」
なみだに溢れた僕だけの蒼が、僕の世界のすべてになる。
貴女の世界のすべてを、僕にしてしまえたらいいのに。
水面から指が離れて、落ちた。
さよなら、僕の蒼。
貴女のぬくもりだけが、
最期に僕を包んでいて。
-fin
突発すぎる萌で描いたんでめちゃくちゃすぎましたね、、イメージこんな感じです。