小説もどき

□〜旅〜子供の話(オリキャラ)
5ページ/11ページ

…あれからどれくらい走っただろう…
あの武器は見あたらない

「ハァ…ハァ…ここまでくればっっ大丈夫かしら?」

「フゥ…俺らどれくらい走った?」

「だいぶ走ったよ…」
有夜はまわりを見回して変なことに気づいた。

「なぁ…さっきここ通らなかったか?」

「えっ!!!うそっっ」

「しかも、こんだけ走ったんだ…もうここを抜けれてもおかしくねぇはずだろ?」

「それもそうね…。
でもまぁ〜逃げ切れたんだし〜」

「誰が逃げ切れたって?」
香澄の声を遮るように上から女の声がした。
「へぇ!?」

「ちっ!!!」
逃げ切れたのではない…ただ、この深い深い森を走りまわされただけなのだ。

スタッと降りてきたのは、女と男だった。
「?…なんか…見たことあるような…無いような服装だね…。この人達?」
香澄は有夜にそう言った。
「う…ん?」

不思議な組み合わせだった…
ほかの何でもなく、服装が。
香澄と変わらない年頃であろう女は、防具のようなものを身にまとい、髪は後ろで束ねている。

有夜とは三つほど年上と見られる男は、法衣を身につけている。

「なんか…見覚え無い?」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ