09/24の日記

12:26
続 時間 〜カカシ〜
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きゃっきゃ という笑い声と
あ〜 う〜 とお喋りする可愛い声が聞こえる 


起きたんだ、そろそろミルクを…
と、視線をベビーベッドへ移すと


隣に寝ていたはずのカカシが、ベッドを覗き込み
だらしがなく眉毛を下げ 
娘の あ〜 う〜 に合わせて

「そうなのかぁ〜
よくお喋りできるね〜
可愛いね〜」

などと、小声で相づちをうっていた


娘も、カカシに一生懸命
喋りかけているような仕草で、よく軟語を話していた


カカシの方に延ばされた
小さな手に
自分の指を差し出すと
ぎゅっと小さな指が握ってくる様子にカカシの目尻が、また下がる


空いてる方の手で、プクプクした頬っぺたを
こちょこちょ と撫でるとニコニコ笑う姿に 
更に、目を細めている


「可愛いなぁ〜
食べちゃいたいぐらいだ…」

こっそりと呟くカカシに、笑ってしまった


すると、今まで機嫌の良かった娘の顔が歪む


「あっ、泣く?泣くのっ?」

焦って、ワタワタするカカシに


「お腹がすいたんだよ」

と、声をかける


娘を、抱き上げた私に


「いつから、見てたのよ〜」


膨れっ面のカカシ


「ちょっと前から…
あまりのラブラブぶりに、少し妬けちゃった」


私が拗ねると
カカシは、珍しく顔を紅くして固まって 
すぐに私と娘を抱きしめ


「嬉しい嫉妬だね」


と、キスを落した



あの出産から、私達は急な展開に 病院を退院してすぐ
火影様に挨拶に行き
正式に、籍を入れた


カカシは、許しを請わないといけない人がいる と、慰霊碑に行き
彼に手を合わせ

「必ず幸せにします」

そう誓ってくれた


次に、彼の両親の元へ行き

「大切に子供を、育てていきます」

と、頭を下げてくれた


そんな誠実なカカシが、益々好きになっていった



バタバタした日々と
育児に追われる日々が
やっと一段落し始めた
最近、
カカシの意外な一面に
気づく事が多かった


例えば、少しは想像していたケド
カナリの子煩悩だったり
入浴は、勿論
オムツ替えや寝かしつけもしてくれる


3時間置きの授乳で、クタクタな私の代わりに
掃除・洗濯・料理どれも手際がよかった

「1人が、長かったからねぇ〜」

なんて、笑ってたケド


1番は、結構甘えん坊だという事
私が、娘を抱っこしていると
ヒョイっと自分が抱きかかえて、私の膝に
子供ごと擦り寄ってきたり
料理を作っていると、後ろから抱きしめてきて

「どうしたの?」

と聞くと

「甘えて〜んの〜」

なんて、言ってきたり

これが、あの写輪眼のカカシ? と思う行動満載だった


あれもこれも、私を驚かせその度に、この人の家族が作れて 良かった と強く思った


今は、昔ほど無理する事が少なくなったが
カカシの体調や精神状態などが、心配な事

今だに、自分が
送り出す時の不安感に
苛まれてしまったりと


色々あるけれど


この人と一緒になって、良かった


無くすばかりの過去より、温かい日のさす場所へ
少しでも、自分が居場所を用意しえあげられたら

などと、おこがましい事だが
強く思ってしまう


カカシは、毎日
ふとした瞬間に

「幸せだなぁ〜」

と繰り返す

そして、自分が言った言葉を 噛み締めて
照れくさそうに、頬笑むのだ


そんなカカシを見て
コレからも、温かい家庭を作っていけるように  


毎日聞かれる『幸せだね』 の言葉が、途切れないように
時計のネジを、捲き続けていきたい


そう思った






end







カカシには、幸せになってもらいたい(≧▼≦)
そう切望します

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