08/20の日記

17:48
1st     →性的描写アリ注 シカテマ初H
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最初は、中忍試験の対戦相手


その後は、助けられたり


不覚にも、泣いている所を… 見られたり


里の案内係で、会う事 数回

 

なのに… 


なんで 今 こんな事になってんだ…?



シカマルは、宿の布団の上で 眉間にシワを寄せる

胡坐に腕組みをし
流れ出る 嫌な汗を、拭う





事の始まりは…





「…お前、私の事を 好きか?」

と言う、テマリの一言からだった


「…はぁ?!」

言葉の意味が分からず
何度も言われた言葉を、反芻してみる 


「何、間抜けずら してるんだ…」

テマリが、あきれ顔で シカマルを見ている


「…意味が分かんねぇよ」

ため息混じりに、肩を竦めると
テマリの前を、通り過ぎようと歩き出す


「そうか… あの夏祭りの時、お前が あんな事をするから、てっきり…」


「わぁー!!」

急に慌て叫び出すシカマル

テマリの口元を、急いで塞ぐと
辺りを、キョロキョロと見渡した


人通りは、少ないものの
ここは、木ノ葉の里の商店街
いつ、誰に合うか…



口を塞がれたテマリが、モゴモゴと 文句を言っている様子に
慌て、手を離す


「何するんだ!」

腰に手を当て
シカマルを、キツく睨む


シカマルは、顔を赤らめながら


「今頃…何言いだすんだよ…」


と、小声で呟く


「私は、嘘は言ってはイナイぞ」


シカマルの顔を覗き込む
テマリの顔が近い事に
鼓動が跳ねる


「…あれはー」


思い出した、その映像を
誤魔化すように
顔を背けて、頭を掻いた




そう、あの日…


木ノ葉の里は、祭りだった

ちょうどその時、任務に来ていた テマリに
五代目が、

「テマリ、丁度いい
祭りを、楽しんで行け
砂の里には、無いだろうからな
シカマル、そのまま案内係として 一緒に行ってこい」

などと言い出した


「いや、あの…」

慌て何か言おうとしたテマリの背を、バシバシ叩き

「遠慮するなっ、楽しんでこい!」

と、満面の笑みで 強引に事を勧めてしまった


呆然とする2人


暫しの沈黙の後

「じゃあ、行きますか…」

と、歩き出すシカマルの後を ため息混じりのテマリが、とぼとぼと歩いていく

“人混みは、苦手なんだよなぁ…
めんどくせー”

等と思いながら


序でに、と 大量に渡された書類の山を

「これ置きに、一度 家に寄っていいか?」

と、テマリの承諾を得て 一緒に、家まで歩く


家では、シカマルが
初めて同期以外の女性を 連れて帰った事に
嬉々として喜ぶ、ヨシノが居て

「何?夏祭りに行くの?
じゃあ、浴衣を着なくちゃね!」

等と、張り切って
テマリを、強引に引っ張って行き
支度を、初めてしまった


あっけに取られて、暫くその場に佇んで居ると

「シカマル… 彼女かよぅ?」

と、シカクが 意味深な笑いを洩らしていた


「んな訳ねぇーだろ!
任務だよ!任務!」

シカクは、愉快そうに笑う

その姿を睨みながら

「笑ってんじゃねーよ
五代目から、たくさん書類預かって来たかんな
急ぎだってよ」

ゲンナリとした顔のシカクに、小声で

「ざまぁみろ」

と、悪態をつく


シカクは、思い出したように

「おめぇも 着替えろ
母ちゃんが、仕度してくれてたぞ
まさか、その格好で行くつもりじゃ、あるまいよ」


自分の、いつもの中忍ベストの格好を見て


「…ダメなのかよ?」


眉間にシワを寄せる


「母ちゃんに、どやされたく無かったら
着替えるこったな」

シカクの忠告に


ため息をつき

「…めんどくせー」

呟きながら 自室に上がる


ヨシノが、出して置いてくれていた 碧色の甚平に
渋々着替え、居間まで戻ると


「出来たわよー」

とのヨシノの声に、部屋を覗く


いつもとは違い、髪をアップに束ね
薄く化粧をし
白地に 紫の藤の花が全面にあしらわれた浴衣に
花と同系色の帯を巻いた姿
のテマリが

気恥ずかしいのか、少し頬を赤らめて立っている


思わず息を飲む
しばし、見惚れてしまう


「なっ…なんだよ…」

強気な口調とは 裏ハラに
テマリは、更に顔を紅くしながら睨んでくる


シカマルの顔も 吊られて紅くなった


“こいつ…こんなに綺麗だったか?…
いつも、おっかねぇケド
こうして見ると、美人だったんだな…
…やべっ… 俺、顔紅くなってる…?”


「…イヤ… なんでもねぇ…」

慌て 顔を手で隠した


その様子を、ニヤニヤ見ていた シカクと、


テマリをシゲシゲと眺め

「家も、女の子が欲しかったわぁ〜」

と、呟く ヨシノに


遅ればせながらの、自己紹介をし
丁寧に頭を下げて
祭りへと向かう




案の定、祭りは 凄い人混みで ゲンナリしていると
キバに、声をかけられる


「シカマル!珍しいじゃねぇーか、
面倒くさがりのお前が…」

後ろの人影に、気づき


「あぁ… デート?」

と、シカマルの耳元で小声で話す


「違う!任務だ、任務!
お前は、紅班で来てるのか?」

後方で、キバを呼ぶ シノを 指差す


「おう!お前らも、合流するか?
後で、ナルト達も来るからよ
あっ… でも… 邪魔しちゃ悪いか」

ニヤニヤしながら言うキバに


「いいぜ、合流するわっ」

少し、テマリの事が
気に掛かったが
“俺と2人より、ヒナタ達が居た方が いいだろう”
と、勝手な理由を付け


強気な表情の奥に隠れた
寂しそうなテマリの視線を 見過ごしていた


暫く、キバと他愛ない話をしながら
歩いていると


テマリの姿がナイ事に、気づく


辺りを見渡すが、姿は見当たらない


「キバ、連れがはぐれたらしい 探してくるわ
先行っててくれ」

慌て、今来た道を 引き返す


「やべぇ… 五代目に、どやされる」

冷汗が、流れる


暫く探し回ったが、見つけられず


こんな人混みを、どう探せばいいのか 思案していると


ナルト達とすれ違う


「シカマル!何慌てんだってばよ?」


立ち止まり、息を整えると

「案内係だったんだケドよー
はぐれちまって…」


「案内係って、テマリさん?」

サクラが、ナルトの後ろから 顔を出す


「あぁ」


「テマリさんて、もしかして 浴衣で来てる?」

シカマルが、再度頷くと


「あぁ、あれやっぱりテマリさんだったんだ… いつもと感じが違うから…」


「何処で見た!」

サクラが、言い終わらないうちに
シカマルの言葉が、重なる


「…境内の池の処だケド」

シカマルの勢いに、押され
ビックリしながら
答えるが


またもや、言い終わらないうちに
駆け出して行くシカマルを見送り


「あの、面倒くさがりが…
珍しい事も、あるもんねー」


ナルトと、顔を見合わせ
首を竦めた





境内の池の側まで、来ると
上がる息を整えながら
付近に視線を巡らせる


池に架かる、小さな橋の上に居るテマリを見つけ


走り寄る


「ナニ、はぐれてんだよっ…」

と、腕を掴んだが


振り返ったテマリの瞳には、今にも零れ落ちそうな涙が 溢れていて


慌て腕を離した


言おうとしていた言葉が、出てこず
それ以上、何も言えなくなってしまった


テマリは、急いで シカマルから 顔を背けると 


「…なんだ…友達と一緒じゃ…なかったのか」

と、呟く


その余りに弱々しい声に、
驚きを 隠せない



“…なんだ?!こいつ、
こんなに…
危うい感じだったか?!”



暫くの沈黙の後


「…悪かったよ」

シカマルが、頭を掻きながら 極まり悪そうに言う


「ナニがだ」

振り返らず、水面を見ながら
話すテマリに


「…… よくわかんねぇけど… あんた…泣いてたから」

言いにくそうに、言葉を紡ぐ


「…泣いてなどない
ただ、昔を思い出していただけだ」


「昔?」


シカマルも、池の水面へと視線を向ける


「…子供の頃に、同じような事があってな…
…母親の居ない私には、
迎えに来てくれる人なんて
いなかったがな…」


その寂しげな横顔に、心臓が跳ねる


また、泣いてしまうのではないかと

その、いつもとは違う
細い肩に 手を回す


少し驚きながらも
シカマルの手を、受け入れている様子の テマリ


「…ちょっと、羨ましかった…
両親に大切にされていて…
親しい仲間も たくさん居る お前が…」


シカマルは、胸に沸き上がる刹那さに 思わず
その肩を抱き寄せる


自分でも、説明のつかない
訳の分からない衝動に
戸惑う


胸の内に居るその存在に、
こみ上げてくるこの気持ちが、何なのか
分からなかった


「…なにするんだ」

てっきり、殴られるかと思っていたが


返ってきた 弱々しい反応に


「…あんた、どうしちゃったんだよ…」

更に、抱きしめる腕に
力を込めた


今まで、触れる事など無かった その身体の
余りの華奢で、しなやかな感触に 眩暈がする


“…こいつも、女だったんだ…”


等と、脳が再認識する


シカマルが、この次々と溢れてくる感情に
困惑していると


「…もう離せ、大丈夫だから…」

とのテマリのゆっくりとした口調に

我に返る


慌て腕を解き、

「…すまねぇ」

と、そっぽを向く

身体中の体温が
顔に集中しているだろう 自分に、動揺しつつ


1つ大きく深呼吸してから


「大丈夫か?」


テマリの眼を見て問いかける


互いの瞳が、重なる


“…こいつ…やっぱり、美人だわっ…”


やけに心臓が煩い


見つめたままの視線が、外せない


気がついた時には、

テマリに、口づけていた



やはり、殴られると思っていたのに
その気配は、無くて


シカマルの行為を、受け入れている
テマリに


“こいつは、何を考えてるんだろう?

その前に、俺か…
俺…何で、こんな事しちまってんだ…?”


シカマルは、不可解な色々な感情の交じる この気持ちを、押し込めると


「…行くぞ」


と歩き出した


キバ達と、合流した2人は
なにやら、ニヤニヤする皆の視線をかわし
互いに、祭りを楽しんでいた


いつもと換わらない、2人に ナルトが


「なんだ、シカマル
我愛羅のねぇちゃんと
うまくいったんじゃ、ナイのかよ?」


耳元で、コソコソと話す


シカマルは、後ろを振り返り

サクラ達と、楽しげに金魚すくいをしている
変わらない テマリを見て


「…さぁな」


と答えると、射的をしているキバの元へ
行ってしまった


首を傾げるナルト


「色恋沙汰なんて、一筋縄では いかないものだ」


急に、背後から現れた
シノの言葉に


「なんか… シノが言うと
イヤだってばよ」


と、冷汗をかくナルトがいた







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本当は、書きたかったコトは この後なのですが…
長い長い、前フリになってしまいました(;^_^A

次は、裏になる予定なので
注意して下さい m(__)m

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