02/10の日記

14:34
自惚れ 〜ナル×カカ〜※閲覧注意 
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「おまえのモノには為らないよ… それでもいいなら」


まるで、任務内容を報告するような淡々とした口調で

絶望的な言葉を口にする その口元が憎らしくて

顔半分を覆う布を 乱暴に引き下ろした


「それに… 今日だけだ…」


腹の底から突き上げる怒りに、思い切りベットへ押倒す

昔とは違い 今は俺の方が、背も重さも上回っていたが

掴んだ手首の、思いがけない細さに ドクンと心臓が鳴った


この人は、写輪眼のカカシだ

拒否しようと思えば、幾らでも方法はある

火影となった俺でも敵わないほどに…


なのに、容易く組み敷かれるその身体とは真逆な

感情の一切篭らないその言葉に

俺の体内は煮えきらんばかりで 

下敷きになって 身動き1つしないカカシに
苛立つていた


あんたは、なんでこんなになっちまったんだ

愛すること 大切に思うこと 慈しむこと 

それら全部をあんたから奪っちまったのは… 誰なのか 何なのか

この人の、洩れ伝う過去のたくさんの傷に
俺は… 触れることもできない…


カカシの顔にボタボタと雫が落ちる


「しないなら、どいて」


冷ややかな言葉に、俺はゴシゴシと袖口で目を擦り


「…する …カカシ先生が、生きてる間に俺のモノにする…」

「だから…」

言葉を発しようとしたカカシの唇を塞ぐ

その冷たい唇に自分の熱を移すように何度も何度も口づけると

密かに抵抗を示しナルトの胸を押していた腕から力が抜けた


色素の薄いその唇が紅く色尽く


「俺は …あんたを離さない…」

カカシの背に腕を回しキック抱きしめる


呆れ顔で

「おまえ…人の話し…つっ…」


肩口に埋まっていたナルトの頭が動き
首筋を思い切り吸われる


「俺、諦め悪いから」


耳元で囁かれた言葉に、擽ったくて身を捩ると


それを許さないように、ぎゅっと引寄せられた


カカシは、溜息をつくと


「…大丈夫だよ、
俺 神様に嫌われてるから…
どんなに望んでも、そこには 逝けないんだ」


ナルトの頭を撫でた


どんな顔して そんな言葉を吐いているのか…

頭を上げて見ようとしたケド

こんな時だけ本来の力を発揮し
その表情を垣間見せてはくれなかった


「もう止めとけ…
おまえは、表を真っ直ぐ歩く人間なんだから…
俺に、拘わらない方がいい…」


その言葉に、ガバッと
カカシから身体を離すと
その色違いの瞳をキッと睨む


「止めねぇ… 今も、これから先も」


射すようなバカ正直な眼差しに

視線を逸らした


大人は、ズルイ…

純粋に真っ直ぐにぶつかってくるその気持ちに

ちゃんと逃げ道を用意して

『おまえが望んだコトだ』 

その絶望的な言葉をいつでも忍ばせている

自分が、傷つかない為の予防線を張りながら…

長く生きていると、こんなコトばかりが巧くなる


「勝手にしろ… こんなコト おまえが初めて て訳でもナイしな」


ナルトのこれ以上ナイ傷ついた顔に 

こいつの、覚悟を推し量る卑怯な自分に吐き気がする


まるで能面のような、無表情で
俺の服を乱暴に剥ぎ取っていくナルトに されるがままに身を預けた



頭に血が昇った 思考が遮断されるくらい真っ白になって

後はもう分からず 無我夢中でカカシの服を引き剥がし
至るところに紅い痣を散していた

噛み付くようなキスを何度も繰り返しながら

俺の頭の中は、他の男に抱かれるカカシ先生でいっぱいで

奴らは、どんなふうにあんたを抱いた?

任務なのか… 恋人なのか…


恋人…


カカシ自身を弄っていた手が止まる


息があがっていたカカシは、ゆっくり深呼吸をすると
まだ整わない息で


「ナルト… おまえまで汚れるコトは…ナイ…」


身体を起こそうとする


「先生が何考えてるか、俺の頭なんかじゃ 分からねぇケド…」


止まっていた手が思い出したように また動きだす


「バカっ…っ…やめ…ろっ…」


カカシの手が制するも、
構わず動きを速める


「俺だって卑怯でズルイ事してる…」


半端にひっかかっていた衣類を、取り去ると

指を侵入させる


「やっ… 止めろ…ハァっ…」


「俺が、何で…髪毛切らないか…知ってる?」


増やされる指


「あぁっ… 」


カカシの悲鳴にも似た喘ぎに煽られる指の動き


「カカシ先生… 切れって、煩かったケド…」


「ハァ… おまえっ… 何…言ってんの… あッ… と、とにかく… 指… 抜け…」


カカシの言葉などお構い無しに
攻め入るコトを止めない指に

力無く抵抗しナルトの腕を掴むも

押しやられ、頭上で手首を縫い付けられる


ズルリと抜かれる指


「…入れるよ」


言葉よりも先にナルトのものが侵入してきて
息もできなかった


「つッ… カカシ先生…
力抜いて…っ…」


「うッ… ヤダ…っ …」


急な強い刺激に、身体が強張る


ナルトの舌が、固くなった胸の突起舐めると 艶のある声と共に ようやく身体から力が抜ける


「…動くよ…」


またも、言葉より先に腰が動き出す


「…む、胸… 触るの…ハァっ… 止めろ…つッ…」


カカシの懇願など聞き入れず
一層強く扱かれる


思わず反った背中に、ナルトの腕が回り


そのままガンガンと奥を突かれる


「ハァっ… あッ…あぁッ…」





「…カカシ…」





ギクリと肩が震えた

背筋から冷たいものが上がってくる


ナルトを見ると

淋しそうな顔で、笑っていた


「…おま…っ」


「俺… 四代目に、似てきた…?」


そう言って笑うナルトは、何も身につけていない俺とは逆で


趣味の悪いマントを付けたまま
その伸びた髪
蒼い目…


改めて深く血の繋がりを思い知る


何か叫び出してしまいそうで、慌てて口を抑えた俺など
お構いなしに、激しく揺さぶられる


「俺が何で髪を切らないのか… 何でこのマント使ってるのか…
そんな俺を… 何で先生は、悲しそうな顔で見るのか…
俺… ズルイから 全部解ってるんだ…」


眩暈がした


この顔で この瞳で 俺の名を呼ぶナルト

全部知っている 
知った上で色んなコトを飲み込んで
俺のコトを抱いているのか…


目の前が真っ白なのは、俺の腰を掴んで奥を何度も突き上げるナルトのセイだけでは、ない


「俺は… こんなコトでしか… 先生の気を惹けなかった… 最低だ…」


それが、なかば強引にコトに及んでいる今の状況なのか

あの人のマネをするコト だったのか…


快楽に飲み込まれそうな頭で、ぼんやりと考えていた


「ずっと…スキだった…だから、気づいちまった…誰を想っているのか…」


繋がったまま身体を、ぐるんと入れ替えられる


「バっ…バカっ…ヤメ…っ」
 

羞恥心に、身体を捻ると 容赦なく下から突き上げられる


「んっ… あッ…あぁ…」


「俺…カカシ先生のコト…凄くスキ…最初に、暗部で…組んだ時から…」


カカシの腰を掴み、前後に揺する

抜け落ちそうになるまで引かれ また最奥まで突かれる

そんな繰り返しに、脳内がジンジンと痺れてくる


「ずっと、カカシ先生は…俺の師で…歳の差も…忍としての差もすんごいあって…」


ナルトの言葉が、うわ言のように響く


「俺のことは、いつまでも…教え子でしかなくて…
あの人のマネしたら…俺と先生の距離…変わるかな
とか、ズルイこと考えた…」


カカシは、身体を支えていられず ナルトの逞しくなったい胸板に手を付いた

前かがみになった事で、合わさる視線


「でも…カカシ先生…悲しそうな顔するばかりで…
苦しくなった…
もう忘れようと…何度も諦めようとした…
でも… できなかった…」


胸を駆け上がる痛み


形は、違うにせよ

自分にも覚えがある…


尊敬してやまなかった師を、好きになり
秘めて 隠して 忘れようとして

でも… できなくて…

俺の狭い世界には、あの人しかいなくて

苦しくて苦しくて
息もできなかったあの頃


四代目就任式前夜


俺から、求めた


胸の奥が、酷くギシギシと痛んだ


「カカシ先生… 何考えててるの… 」


グイッと引き寄せられ、抱きしめられる


「今は… 俺を見て… 」


泣いているのかと思う擦れた声で、そっと呟いたナルト


カカシを抱きしめたまま、また反転すると


頬に触れる


「カカシ先生が…誰を見てようと構わないから…
だから…俺のモノになって…」


カカシが、何か答えようとする前に


ナルトは、腰の動きを速めた


「ナっ…ナル…ト… もう…っ…」


「…カカシ先生…つっうッ…」


2人同時に、白濁を吐き出す



この行為に意味があるとしたら、俺は…

囚われていた過去から 解放たれるのかもしれない

そんなことを、考えながら 瞳を閉じた






end







ナルカカ好きを増やそう計画で、某コミュに載せた話です(笑)

四カカもだケド… ナルカカも、書いててシンドくなります(泣)

四カカ前提だからでしょうか…?

機会があったら、またこのつづき 書きたいです。

読んでいただいて、ありがとうございました(礼)



  

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