03/23の日記
02:10
12. またひとつ惚れ直した 〜ネジ〜
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例えば、1人でもご飯を食べる前に必ず手を合わせるとか
1人暮らしのナルトの家に行っても、履物をきちんと揃えるとか
上忍待機室の、机がいつでも整理整頓されているとか
その育ちの良さは、随所に現れていて 私の中の彼の高感度を上げていた
曲がりなりにも、名門の日向家で育ったのだ
礼儀作法がキチンとしていて当然と言えば当然なのだが…
時々見せる、フェミニスぶりや
年齢よりも大人な立ち居振る舞いが、私の心を捉えていた
今日、同じ上忍で何度も断っているがなかなか諦めの悪い同僚から
手紙を強引に渡された…
そこには、綺麗な文字と文面で 私への恋心が綴ってあった
てか… これ、絶対代筆だよ…
私は、その字に見覚えがあった
その同僚へ問いただすと、渋々口を割った
あ!居たっ! 中忍時代からよく修行をしているという森で 彼の姿を認める
「 ネジ! 」
「 …どうした? 」
私が、持っていた手紙を見せると 彼は、凄くバツの悪い顔をした
「 コレ… 本当に、ネジが書いたの? 」
「 なっ! …あいつ … 」
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月を見ておまえのようだと思う
清楚な花を見るとおまえに似合うと思う
桜を見てまた一緒に見たいと思う
一日の最後に必ずおまえの事を思う…
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「 だったらなんだ… 頼まれたから、仕方なく… 」
ネジは、ちょっと怒ったような顔で 私に背を向け
忍具を片付けている
「 桜… 任務帰りに一緒に見たよね? 」
ネジの手が止まる
「 ネジ… こっち向いて…
また一緒に見たいって… ホント? 」
しばらくの沈黙の後、諦めたようにこちらを向いたネジの
真っ赤な顔がカワイくて
また1つ惚れ直した
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