07/01の日記
23:32
決心 〜シカク×ヨシノ―若い時の2人の馴れ初めです
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ヨシノが、マズイ状況に…
それを聞いたのは、暗部の任務から戻ってすぐのコトだった
火影室に急ぐと
もうすでに、チョウザ いのいち が揃っていた
「シカク、帰ったばかりで済まないが 対策をたてたい 」
若き火影の蒼い瞳が、シカクを見据える
状況は―
スリーマンセルでの持ち出された禁術の回収及び抜忍殉滅任務で
里を抜けた忍びを追いつめ
持ち出された禁術を回収しようとした時
対立していた小國の忍びが多数現れ戦闘となった
多勢に無勢 なんとか禁術を回収し
援軍のシキを飛ばしたところで
マンセルを組んでいた中忍がやられる
傷は深く、早く治療が必要な状態
その時 小隊長のヨシノは自分が残るといい
二人を里に戻したという
「禁術は、回収できたが いくら忍びの才に猛るヨシノでも 厳しいだろう 」
俺は、ヨシノが好きで 会うたびに
“好きだ つき合え 嫁にこい”
と口説きまくっていた
当のヨシノは、俺の言葉なんか軽口としか思ってなく
ずっと、その視線の先には この蒼い瞳しか映っていなかった
若くして火影になった 四代目の力になりたいと
暗部へ志願した事を知った時
自分が暗部入りする事を条件に 不受理としてもらった
この火影がどう断ったのか知らないが
それからのヨシノは、無茶な戦い方ばかりを繰り返していた
それを、俺やいのいち達が咎めても
聞く耳もたず
いつかこんな日がくるんじゃないかと
いつもハラハラしていた
「シカク、頼んだよ 」
その言葉に弾かれるように 火影室を飛び出した
続くチョウザといのいちに指示を伝えながら
後から合流した暗部小隊にも 指示を出す
戦闘があったとされる位置には 多量の血痕と数体の死体
その中にヨシノのものは無かった
安堵する気持ちと 焦りが同時に沸き上がる
先陣の暗部小隊から 敵の潜伏先を発見との合図がある
いのいちが、持ち前の術で 中の状況を探ると
目覚めてから、厳しい顔で首を振った
「シカクは、行かない方がいい… 」
その言葉で、全身の血が沸点まで熱されるのを感じた
俺は、チョウザが抑えつけるのも振り払い
敵のさなかに飛び込んでいった
慌てて暗部が、幻術をかける
息を切らしてやっとたどり着いたその独房の中には
いのいちが、言い淀んだのが頷ける状況がひろがっていた
その後、どう戦って どう脱出したのか
俺の記憶には無くて
気がついた時には、ヨシノを抱えて
ひたすら走り続ける俺を
いのいちが必死に留めていて
立ち止まった先で
俺の上着に包まれたヨシノを強く抱きしめた
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