01/04の日記
23:09
溢れる 〜社会人篇(シカマル)〜
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あの人が、会社を辞めたと聞いて
居てもたってもいられなくて
1度だけ、具合が悪くなったあの人を送って行った
そのマンションまで押しかけた
何度も呼び鈴を押す俺に
ビックリしながらも、笑って迎えてくれて
ちょっと散らかってるから、と
部屋を片付けようとしたあんたを、後ろから抱きしめた
「 なっ… 奈良…? 」
驚いて、俺に向き直ろうとする身体に
グイッと力を込めて
「 今… すんげぇ… 情けねえ顔してるから… 」
そう肩越しで呟くと
「 バカだな… 」
呆れながらも、自分を包む俺の腕を
宥めるように、優しく撫でた
「 なんで… 辞めたんですか… 」
「 奈良のセイじゃナイ… 何度も言ってるだろ
…もう、疲れたんだ 」
俺は、くるっと身体を入れ替えたと同時に
ソファーに押倒した
その男顔負けなデッカイ態度とは違う、細い両手首を
力任せにギュッとソファーに押し付けて
「 嘘だっ… あんた、この仕事好きだって言ってたじゃないっすか… この仕事が天職だって…
この仕事しか、できないって… 」
俺の言葉に揺らいだ瞳を見たら
いろんなもんが抑えきれなくなって
噛みつくようにキスをした
一端俺の淵から溢れた想いは、もう引き返せないほど流れ出し
何度も触れる事を夢みたその唇を
長いこと貪った
唇を離した途端、しょっぱい味がして
なんで俺は、こんなにガキ臭いんだろうと
苛立つ気持ちを抑えるのに必死だったのに
「奈良… 気が済んだら帰れ
今なら、無かった事にできるから… 」
無かった事…?
何を? こうして、押し倒してる事を?
…俺の気持ちを…?
もうダメだった、俺はまるで何かに煽られるように
あんたを強引に抱いた
抵抗するあんたを 「ズルイ、ズルイ… 」と呟きながら
自分の想いに任せて、たくさんの言い訳を頭の中で並べて
ずっと、我慢して 諦めて 誤魔化してた 最後の一線を
強引な形で、越えちまったんだ
途中、諦めたように 俺の頬に触れてきたあんたの手の
その熱を感じ 俺の体温も上がっていく
「男の顔… だな… 」
頬の指が滴る俺の汗を拭う
やんわりと微笑んだ、その紅く染まる目元に
俺も触れる
「ずっと、欲しかった… 」
俺同様、汗で貼りついた髪をそっと耳にかけながら
見つめたあんたの瞳が…
潤んで閉じた
それが、合図かのように
俺は、更に激しく揺さぶりながら
あんたの中に全てを吐きだした
end
Hシーンは、裏にupの予定
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