09/15の日記

23:54
それは、必然で… 〜カカシ誕SS〜
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キスはしない…


それは、暗黙のルール


お互い本気じゃ無い


たまたま、都合が良い相手で


望みの無い恋をし続ける私 と


その時つき合っていた彼女と、別れたばかりのカカシ


タイミングが合った  


ただそれだけだ…


お互い、肌を合わすのは その代替え行為で


気持ちは二の次


身体だけの快楽を貪り合う


そんな関係だった


だから、どんなに甘いフインキになっても


勘違いしそうな甘い言葉を囁かれても


本気にしない


カカシを好きにならない


絶対に…



今日も、カカシの部屋での行為


途中、無意識に引き寄せられ


そのカカシの優しい眼差しに、思わず唇を寄せてしまいそうになる


流されてしまいそうになると、必ず奥底にある冷えた部分が


私を引き戻す


寸前の所で、甘い密に酔ってしまった事に目を反らし


口づける替わりに、その頭を抱き寄せた


恋人ではナイのだから  キスは、しない…



行為後、すぐバスルームに向かう私の背に


「おまえは、余韻を楽しむとか 無いの…」


なんて溜息を吐かれるが


そんな甘い時間は、いらない…


カカシのバスルームには、いつからか私用のシャンプーとリンスが置いてある


「女性は、髪が命なんだから 俺と一緒の使ってちゃダメでしょ」


なんて言って、少し前にカカシが買って置いてくれたものだ


髪を拭きながら、バスルームから出ると


「おまえ、これサイズ合う?」


なんて、薄いピンク色のパジャマを渡された


私は、訝しげに


「…コレ、前の彼女の…


言いかけた途中で、ほっぺたを抓られ


「どの口が言うのかね…」


と苦笑いされた


それは、真新しいモノで 肌触りの良いそのパジャマは


私のサイズにピッタリで…


なんだか不思議に思っていると


「ハイ。おまえの好きな銘柄の紅茶…あ、ミルクティーでいいんだよな?」


あれ? カカシ紅茶なんか飲んだっけ?


「あ、後 歯ブラシそこに用意しといたから」


カカシが指さす先には、歯ブラシが2本並んでいて…


「…どうしたの?カカシ…」


「何が?」


何事も無いような顔


「イヤ… だって…」


なんだかドギドキする自分の胸を抑える


「あぁ、俺 今日誕生日だからさ〜 そろそろ行動に移そうと思って」


「行動…?」


意味が分らず、不思議そうな私に


「で、おまえは 後何があれば俺のものになるの?」


何て事無いように、飄々と聞かれ


意味が分るまで、時間がかかり固まる私に


カカシは、やんわりと溜息を吐きながら


「おまえの望むもの全部あげるから、俺のものになって下さい」


私の前に、まるで王子のように膝まづき 手を取るカカシに


赤くなる頬を抑え、頷いた


「よろしくおねがいします…」





end



カカシ誕SS 






 

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