01/04の日記
19:33
始りは、曇りのち快晴 〜ナルト×カカシ〜
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ナルトが、思い詰めた顔で家にやってきて かれこれ1時間
なぜか、俺のベットの上を陣取り 胡坐を掻いて
あ〜 だの う〜 だの言い、頭を掻きむしったり
デッカイ溜息を吐いたりしている
まぁ、ここ最近 なにかに悩んでいる事は感じていたが
とうとうどうにもならなくなって、相談に来たんだろう
どうせ、サクラを怒らせたとか そんなトコか
俺は、ナルトの気が済むまでつき合うつもりで
ヤカンに火をかけ、台所のイスに腰を降ろす
こいつの考えがまとまるまで
イチャパラでも読もうと、本を開こうとした瞬間
「 あぁーっっ!やっぱ分んねえっ!! 」
大声で怒鳴った後
バタンと勢いよくベットに倒れ込んだ
俺は、溜息を吐くと ゆっくりとナルトの傍まで歩み寄る
両の腕で顔を隠すその姿を見降ろし
「 どうしちゃったのよ… おまえらしく無い… 」
俺の声に、ビクリと震えた腕
「 俺、もう分らなくて… 」
コイツらしく無い弱弱しい声
元来コイツは、考えるより即行動なタイプで
なのに、こんなに悩んでいるのは 珍しい
「 何が… 」
促すように問いかけ、ベットに腰掛ける
その腕を、ゆっくりとどけると
腕の下のナルトの顔は、なんとも情けない顔で
今にも泣きそうな… そんな顔をしていた
暫く押し黙っていたが、キュッと口を引き結ぶと
真っ直ぐ俺を見て、意を決したように
「 先生… 試させて… 」
と言い放つ
主語が無いその言葉に
“何を…”そう聞き返す間も無く
なぜかグルンと身体を入れ換えられ
俺が下に組み敷かれる形になって慌てた
「 な、ナルト… 」
思わず上擦った声が出て
俺とした事が、少し動揺した
「 俺… ずっと サクラちゃんがスキなんだと思ってた ずっと… 」
取りあえず、この教え子に押し倒されているという
あり得ない体制をなんとかしようと
身体を起こそうとするが、もうスッカリ成長したナルトにガッツリと圧し掛かられ
起き上がる事ができない
「 ナルト、取りあえず どけ 」
叱るように言ったつもりなのに
ナルトの耳には、全く入っていなくて
「 俺… ずっと自分の気持ちが分らなくて悩んでた… でも、ずっとずっと…考えても 何度考えても…
答えが出ないんだ… 」
俺の上にいるのに、その顔は見せないで うな垂れる
「 おまえねぇ… ここ数週間ちょっと悩んだくらいで、何言ってんの? 」
なんとか逃れようと、身を捩るが
弱弱しい声とは裏腹に、俺を抑える力は強くて腹が立つ
「 俺は、もう1年以上… この訳の分らない感情に悩んでる… 」
い、1年っ!?
「 …1年も、何 悩んでんのよ 」
半ば呆れて、大きな溜息の後問うが
「 俺のこの感情は… 恋愛なのか… ただの憧れなのか… 親愛の情なのか… なんなのか… 」
要領を得ない
「 はぁ? 誰に対してよ 」
コイツに主語が無いのは昔っからだったが、今日はいつにもまして 訳が分らない
スッカリ逃げる事を諦めた俺の肩をグイッと掴み
「 カカシ先生… アンタにだ… 」
冗談 と笑い飛ばそうとしたのに
ナルトの真剣な眼差しに言葉が出なくて
「 だから… 試させて… 」
何度目かの、何を… を聞く前に 乱暴に唇を塞がれ
言葉を発しようとしていたその隙間から舌が入り込む
そっからは、もう ナルトの気持ちがガンガンとぶつかってくるようなSEXで
そのあり得ない展開に、俺は歳がいも無く翻弄され
何もできずに流されていた
事の重要性を再認識したのは、事後
満足そうな顔で、俺を抱きしめ眠るコイツの横顔を見た時で
思わず、背に回るナルトの腕をどけ
上半身を起こすと、鈍く下半身に痛みが走る
「 っつ、… 」
思わず漏れた声に、ナルトが反応する
「 …先生 」
手が急速に伸びてきて、俺を又自分の胸に抱え込むと髪を撫でる
まるで、女の子にでもするようなその仕草に
なんだかムカムカする気持ちと
こんなオッサン相手に、恥ずかしげも無く… と
羞恥心で一杯になる
図体こそデカクなったが、コイツはまだまだ子供で教え子で サクラが好きだったハズ
なのに、なんで…
「 で、…なんか分ったの? 」
俺の不機嫌そうな声色も気にせず
「 俺、分っちゃった… 」
なぜか、どこか得意げに鼻を擦ったりして
「 俺、 カカシ先生の事が 好きだ 」
… はぁっ 溜息が洩れる
たった1回のこんななし崩しのSEXで、何が分ったと言うのだろう…?
そもそも、こんな事で分る事なのか
俺は、また大きな溜息を吐き 頭を抱える
そんな俺の耳に、恐ろしい言葉が聞こえる
「 俺、カカシ先生とヤッて 途中でできなくなったり 嫌になったりしたら 俺の思い込みなんだと思ってた… 」
“ヤッて”とか言うなっ
「 でも、ハッキリ分った!俺、もっとカカシ先生に触れたい!余す所無く全部口づけて、先生の可愛い声をもっと聞きたい!もっともっと先生としたいっ!! 」
ばっ、バカじゃナイのっ!
怒鳴ろうとナルトの方に向いた所を、また口づけられ
グイグイと舌が入り込む
又、押し倒そうとするのを そうはいかないと交わすと
その有無を言わさない強引な行動とはウラハラに、青い瞳が不安気に揺れていた
「 先生は… イヤ…? 」
あぁ… 俺、コイツのこの顔弱いんだよなぁ
その金色の頭をワシャワシャと撫で
「 ゆっくり… ゆっくり、進んでいこうか 」
俺としては、最大限に譲歩した言葉だったのに
ナルトは、どう聞いてどう受け取ったのか
「 分った!今度は、ゆっくりするからっ 」
なんて体重をかけてきて
「 ちっ、違うっ 」
俺の言葉なんて、やっぱ聞いてはなく…
はぁっ… これは、躾けに随分時間がかかりそうだ
もしかして、忍術教えるより 厄介かも…
先が思いやられる
俺の決意なんて、飛び越えて
ストレートに自分の気持ちをぶつけてくるナルトが、羨ましかった
「 ちょっとっ… おまえ、もっと… 年寄りを… 労わりなさいよっ… 」
ガツガツと貪るように俺を揺さぶるその金色髪を鷲掴むと
凄く嬉しそうな顔で
「 カカシ先生は、俺のものだ… 」
なんて言いやがって
ホントに、俺はコイツに弱い…
end
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