01/29の日記

02:07
カテゴリー 〜シカマルVDss〜
---------------





またかよ…


俺は、苛立つ気分を抑えるように 溜息を吐いた


このイライラの現況は、今俺の姿を見て いきなり踵を返したアイツにある


それも、今が初めてじゃねぇ


今日は、これで5…6・あぁ… もうどうでもいい


なんだか知らねぇが、今日1日 朝からずっとこんなんで気分が悪い


なんでアイツは、俺を避けてんだ?


俺、なんかしたかぁ?


朝からの行動を振りかえる


いつも通り、朝 教室に来たら


すんげぇ寝癖のアイツが居て


いつも通りカラかってやろうと思ったが


俺の姿見るなり、「 あ、私 担任に呼ばれてたんだっ 」とか言って 逃げるように部屋を出て行かれた


それが最初で


この間の、賭けの負け分 奢ってやろうと思って昼に姿探しても


「 屋上に行った 」だの「 中庭に居る 」だの「 図書室に行った 」だの行く先行く先で他の場所を言われ


散々振り回されて、やっと渡り廊下をコソコソと歩くアイツの姿を見つけ


教室の窓から名前を呼んだら、ビクッと震えて 逃げるように駆け出しやがるし


今日は、2.14だから ちょっと期待してたら


アイツの友達が


「 これ、シカマルに渡しといて って… 」


とか言って、持ってきやがるし


俺は、憮然として


「 もらって欲しいなら、自分で持って来い!って言っといて 」


その、綺麗にラッピングされた袋を突き返した


なんなんだ?!


朝から、もう何度目になるか分らない溜息を吐いた


冷静に、避けられる理由を考えてみる


俺がいつも子供扱いして、カラかうのがイヤだったとか?


この間、アイツ憧れのカカシ先生の前で どんぶり飯2杯食った事 バラしたからか?


先月あった身体測定で、身長と体重見て笑ったからか?


イヤ… どれも今更だろう…


暫く考えたが、めんどくさくなって


「 本人に直接聞くか… 」



俺は、なぜか 木陰に隠れているアイツの背後にそっと立ち


片腕を回して口を塞いだ


「 きゃっ…むんんっ… 」


慌て俺の手を、口から剥がそうとバタバタ暴れるその耳元に


「 しーっっ!俺だよ俺、キバ達に追われてんだ… 」


「 シ、シカマルっ 」


「 声でけぇよ、わりぃケド ちょっと匿ってくれ… 」


居もしない追手から隠れる素振りで身を伏せたら


コイツも一緒になって、縮こまって


笑いを堪えるのが大変だった


暫くして、さり気なくゆっくりと口から手を離す


それでも、緊張して身を伏せたままのその身体を引き寄せ


「 もっとこっちに寄れ、見つかっちまうだろ 」


アイツの頬と俺の頬が近づく


「 ちょっ、シカマル…ち、近い… 」


焦って紅くなる頬


「 見つかったら、めんどくせぇんだよ 」


俺の真剣な顔で、アイツも「 分った 」なんて言って前を見ようとしているが


どうも、俺の一点が気になるらしい


「 俺の顔になんか付いてるか? 」


そう言うと、耳まで紅くして


「 な、なんでもない! 」


言い張るが


「 なんだよ、言えよ 気になんだろっ 」


ワザと顔を寄せると


「 キ、キスされたんだもんっ! 」


半ば自棄で出た言葉


「 キ、キスっ?だ、誰にっ 」


慌てた俺の耳に


「 シカマルに… 」


俺の名前が聞こえ


「 はぁ!?…俺…? 」


益々訳が分らなくて相当スットンキョウな顔をしてたんだと思う


アイツが、「 夢で… 」とボソッと言ったのを


理解するのに時間がかかった


俺は、暫くして 


「 …で、俺は朝から避けられてたのか… 」


原因が分かって安堵する自分と


やっと、“仲の良い男友達”カテゴリーから 抜け出せそうなチャンスに ガラじゃ無いが攻めに転じる


ワタワタと、逃げ腰で戸惑うアイツを他所に 至近距離に顔を寄せ


「 サッキっから気になってたんだケドよ、オマエ 何で甘い匂いすんの? 」


聞いたら、ちょっとムッとして


「 シカマルが、いらないって言うから… 」


ポケットから、サッキ俺がつき返したチョコレートを出して見せた


「 いらねぇ なんて言ってねぇだろ 」


その包みの中から、チョコを1つ取り出すと アイツの口の中に放りこむ


「 今、もらう 」


そのままキスすると


ビターチョコの味がした







end



Happy Valentine 

 



☆コメント☆
[紅姫] 08-27 03:43 削除
はじめまして!
シカマル素敵です!

前へ|次へ

コメントを書く
日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ